- 2023/10/16 掲載
次世代支える技術集結=シーテック、17日開幕
アジア最大級のデジタル技術の総合展示会「シーテック2023」が17日から20日まで、千葉市の幕張メッセで開かれる。国内外から684(前年は562)の企業・団体が出展し、人手不足や温暖化など社会課題の解決に役立つ次世代技術を紹介。今年は、新型コロナウイルスの影響から昨年までオンラインで行われていた講演を、4年ぶりに会場で開催する。
16日は一部の展示が報道陣に公開された。三菱電機は、スマートフォンで簡単に動かせる小型の遠隔操作ロボットの試作機を披露。農作業などで離れた場所での活用を検討しており、開発した同社先端技術総合研究所の春名正樹主席技師長は「誰でも使えるシンプルなものを目指して開発した。さまざまな人に興味を持ってもらいたい」と話した。
日立製作所が紹介するのは「鉄道メタバース」。線路や車両内の3D映像を映し出した空間で、生成人工知能(AI)が作り出した架空の異常や過去に起こったトラブルなどを体験できる。専門的なノウハウが必要な作業員の技術継承に役立てることを目指している。
誰でも過ごしやすい社会を目指す技術としてソニーグループが提案するのは、現実と仮想の世界を融合させた「XRキャッチボール」。音を頼りに画面越しに架空のボールを投げ合うことで、視覚障害がある人も健常者も共に楽しめる試みという。NECは顔と両目の虹彩を使い、サングラスや帽子を着用したままでも高精度で判別できる生体認証技術をアピールする。
今年は大手企業では富士通やキヤノンが出展を見送ったほか、コロナ禍で経営が厳しい企業が出展を控えた影響などで顔ぶれが入れ替わり、新規出展は全体の45%に上った。主催する電子情報技術産業協会は、4日間で前年を超える10万人の来場者を見込む。
【時事通信社】 〔写真説明〕「シーテック2023」で展示された三菱電機の遠隔操作アバター=16日午後、千葉市美浜区の幕張メッセ 〔写真説明〕「シーテック2023」でデモンストレーションが行われた日立製作所の鉄道メタバース=16日午後、千葉市美浜区の幕張メッセ 〔写真説明〕「シーテック2023」で展示されたソニーグループの「XRキャッチボール」=16日午後、千葉市美浜区の幕張メッセ
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