- 2025/05/09 掲載
米AI開発企業首脳、半導体の輸出促進必要と主張 上院公聴会
商業委員会はテッド・クルーズ上院議員(共和党)が委員長を務め、 中国のディープシークによる低コストAIモデルの開発や、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]がAI用半導体を開発したことなどを受け、米国のAI規制障壁を低減させることを検討している。
米国のIT業界はこうした懸念を踏まえ、AI向け半導体の輸出規制の緩和といった政策をトランプ米政権に働きかけ、民主主義の価値観を反映したAIの世界的な利用促進は国益に関わる問題だと主張している。
マイクロソフトのブラッド・スミス社長は「米国と中国のどちらが競争に勝つのかを決定付ける第一の要因は、どちらの技術が世界の他地域で最も広く採用されるかだ」とし、中国のプロパガンダや、中国への個人データ流出の懸念が企業による従業員のディープシーク使用禁止の動きにつながったと指摘。その上で「ファーウェイと(高速大容量規格)5Gから得た教訓は、最初に到達した陣営に取って代わることは難しいということだ」と訴えた。
オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は、AIによる社会的進歩が米国のイノベーション(技術革新)を通じて今後数年で加速すると予想しているとして、「インフラへの投資は極めて重要だ」と述べた。
一方、バイデン前政権が策定して今月15日に適用開始予定だったAI向け半導体の輸出規制強化策をトランプ政権が撤廃し、変更する計画については、アルトマン氏、AMDのリサ・スーCEO、クルーズ氏が賛意を表明した。
クルーズ氏は輸出規制強化策について「米ハイテク企業のAIの世界販売能力をまひさせるものだった」と批判した。
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