- 2025/05/09 掲載
豪マッコーリー通期5.5%増益、資産運用と銀行部門好調
資産運用部門は、成功報酬型手数料の増加と、ヘリコプターリース事業の売却益が利益を押し上げた。
銀行・金融サービス部門では業務のスリム化とデジタル化によるコスト削減を進め、純利益が11%増の13億8000万豪ドルに拡大した。
平均貸出残高と預金残高の増加を背景に純金利収入も伸ばした。ただ、融資競争の激化に加え、ポートフォリオ構成の継続的な変化により、利ざやが圧迫されて一部が相殺される形となった。
同社は期末配当金をわずかに増配し、1株当たり3.90豪ドルに引き上げると発表した。前期末は3.85豪ドルだった。
オーストラリアでは住宅ローンの顧客獲得競争が激しく、各行が利ざや縮小に直面している。また、トランプ米大統領による高関税政策に伴い市場が世界的に不安定化し、貿易戦争も激化している。
こうした中、マッコーリーの通期決算は堅調で、シェマラ・ウィクラマナヤケ最高経営責任者(CEO)は「市場と景気の先行きが不透明な中にあっても顧客基盤はこの1年間、安定して持ちこたえた」と強調した。
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