- 2025/07/17 掲載
米関税影響まだ初期段階、インフレ1%押し上げへ=NY連銀総裁
[ニューヨーク 16日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は16日、金融政策は米連邦準備理事会(FRB)が次の措置を講じる前に経済動向を見極められる適切な位置にあると述べた。また、関税の影響は経済に影響を与え始めたばかりだと警告した。
講演で「現在のやや引き締め的な金融政策スタンスを維持することは、最大雇用と物価安定の目標を達成するために全く適切だ」とし、政策金利を現行水準に維持することで「今後入手するデータを綿密に分析し、変化する見通しを評価し、われわれの二つの責務達成に向けたリスクのバランスを評価する時間を確保できる」と述べた。
経済の現状は良好で労働市場も堅調だが、今後減速を予想しているとし、不確実性が続いていることに言及した。
トランプ米政権の関税引き上げについて「影響はまだ初期段階で、完全に反映されるまで時間がかかる」とし、「今のところハードデータでは関税の影響は比較的軽微にとどまっているが、今後数カ月で影響は拡大する」と予想。「関税により、今年後半から来年前半にかけてインフレ率が約1%押し上げられる」との見方を示した。
今年の経済成長率は1%前後に鈍化し、失業率は現在の4.1%から年末までに4.5%に上昇すると予想した。
今年のインフレ率は3─3.5%、来年は2.5%前後となり、2027年に目標の2%に低下すると見通した。
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