東風汽車、来年の欧州販売は3倍増の8万台目指す

[トリノ ２５日 ロイター] - 中国自動車大手の東風汽車が来年の欧州販売台数を３倍増の８万台に増やすことを目指している。内燃エンジン車、ハイブリッド車、レンジエクステンダー（航続距離を延長する装置）搭載電気自動車（ＥＶ）と電池式ＥＶ（ＢＥＶ）を組み合わせる。同社欧州法人の謝銭・最高経営責任者(ＣＥＯ)が２５日にイタリア・トリノで行ったプレゼンテーションで明らかにした。

比亜迪(ＢＹＤ)や奇瑞汽車、小鵬汽車(シャオペン)などの中国競合勢は競争力のある価格、先進技術、洗練されたデザインで存在感を高めているが、これ続いて東風汽車は欧州への進出を加速させる。

謝氏は「長期的にはＢＥＶに軸足を置くのは確実だ。しかし中期的にはプラグインハイブリッド車（ＰＨＶ）とハイブリッド車（ＨＶ）にも需要がある」とし、イタリアやポーランドなど欧州の一部の国では内燃エンジン車もなお非常に人気があると付け加えた。欧州は巨大で多様性に富む市場であることから柔軟に対応する方針を示した。

東風汽車の欧州展開は１７０店舗からなる販売網を基盤としており、年内に２８０店舗に拡大する予定だ。欧州の大半の国々が含まれるが、当初はイタリア、ポーランド、ドイツ、フランスに重点を置く。