- 2025/10/15 掲載
中国コンテナ船、英国向け輸送時間を半減 北極海航路の初航海完了
コンテナ船「イスタンブール・ブリッジ号」は当初18日間で到着すると予想されていたが、ノルウェー沖の嵐の影響で2日間遅れた。それでも、スエズ運河や喜望峰を経由する貨物船が要する40─50日間より早く到着した。
新たな航路は、ロシアの排他的経済水域(EEZ)内の北極海を通過するルートで、地球温暖化の影響で船舶の航行が可能となった。
中国は米国との貿易摩擦に直面する中、世界3位の経済規模を持つ欧州連合(EU)とのよりスピーディーな海上接続を模索している。海外での製品販売に大きく依存した経済成長を維持するため、中国政府が輸出市場の多様化を進めているためだ。
中国の9月の欧州向け輸出は14%増だった一方、対米輸出は27%減となった。
過去40年間で、北極は世界平均の4倍の速さで温暖化が進行。これにより海氷が著しく減少し、季節的な商業航路が生まれた。ただ、気候や航行状況の予測は困難だという。
新華社によると、約4000個のコンテナを積み、寧波舟山港を出発したイスタンブール・ブリッジは13日に英国最大のコンテナ港フェリクストウに入港し、ドイツやポーランド、オランダにも寄港する計画。 同船は中国系海運会社「海傑航運」に運営されているという。同社はロイターのコメントの求めに応じていない。
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