- 2026/01/19 掲載
米銀業界、トランプ大統領のクレジットカード上限金利要求で試練
トランプ氏は今月10日、クレジットカードの金利を20日から1年間にわたって10%に制限するように求めると発表した。しかし、ホワイトハウスはどのように施行されるかについての詳細を明らかにしていない。
規制専門家やアナリストによると、このような劇的な措置は大統領令や金融規制当局の権限では実施不可能で、議会の法案承認が必要となる。過去にも同様の試みは失敗に終わっている。
国家経済会議(NEC)のハセット委員長は16日のFOXビジネスの番組で、新法によって強制するのではなく、銀行が自主的に実施する構想を表明。また、トランプ政権が大手銀行の最高経営責任者(CEO)らとともに、信用力不足ながら融資資格を満たす借り手への与信拡大策を協議中だと明らかにした。
一方、ブルームバーグは16日、情報筋の話として大統領令の発動が検討されていると報じた。
大手銀行の情報筋によると、16日時点で法的または規制上の順守義務が存在しない中で、銀行業界では20日に何が起こるのかに頭を悩ませている。
この情報筋とクレジットカード業界関係者によると、業界は政府と協議を重ねて明確化を図ってきた。別の業界関係者は、上限金利の実施方法を巡って混乱しながらも、銀行はトランプ氏の指示を真剣に受け止めていると説明した。
ある銀行は政府当局者から連絡が来るのに備え、最高経営責任者(CEO)が準備を整えたと情報筋が明かした。
また、別の関係筋は銀行業界が何年にもわたってクレジットカード金利の上限設定法案に反対してきた立場は変わっていないとし、今後数週間は上限金利設定案に反対するロビー活動を強化する見込みだと説明した。
アルガスリサーチの銀行業界アナリスト、スティーブン・ビガー氏は「業界と政権の間で対話が続けられるだろう」としながらも、20日に何が起こるかは不確実だと認めた。
ホワイトハウスのレビット報道官は15日、記者団に対して「トランプ氏は明らかに(中略)クレジットカード会社がこれ(上限金利設定)を実施することを期待している」とし、「具体的な結果については説明できないが、これは明らかにトランプ氏が期待していることであり、率直に言って要求でもある」とコメントした。
<考えられる解決策>
マーサーアドバイザーズのポートフォリオ管理担当副社長、デビッド・クラカウアー氏はクレジットカード事業について、極めて収益性が高く、金利上限設定は大手銀行やカード会社の将来の利益見通しに影響を与える可能性があると指摘する。
アナリストらは、カード会社が代わりに一部の顧客向けの低金利を用意したり、上限金利を10%に抑える代わりに特典を提供しないシンプルなカードを発行したり、カードの与信枠を下げたりすることで融和的な姿勢を示す可能性があると分析する。米銀行大手バンク・オブ・アメリカ(BofA)など一部の銀行は既にそのようなカードを提供している。
TDコーエンのマネージングディレクター、モーシェ・オレンバック氏は「銀行は10%程度の金利で新しいカードまたは与信枠を提供できるだろうが、そのカードの機能はそれほど充実していない可能性が高いことを念頭に置く必要がある」と語った。
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