- 2020/09/30 掲載
JPモルガン、制裁金9.2億ドル支払いに合意 貴金属相場操縦で
JPモルガンが支払うのは罰金が4億3640万ドル、賠償金が3億1170万ドル、不正利益の返還金1億7200万ドル。デリバティブ規制当局による和解としては過去最大規模となった。
CFTCによると、JPモルガンは2008年から16年まで、貴金属先物と米債先物市場で価格操作に関与。トレーダーが取引を成立させるつもりがない注文を出す「スプーフィング(見せ玉)」という手法を用いて、価格を不正に操作していた。
取引の一部はJPモルガンの口座で行われたが、トレーダーがヘッジファンド顧客を使う場合もあった。同行は14年に新たな監視システムが問題点を指摘した後も、こうした行為を調査し、止めることができなかったとCFTCは指摘した。
JPモルガンの共同社長、ダニエル・ピント氏は「社員のこうした行為は容認できない」と非難し、社内のコンプライアンスポリシーや監視システム、トレーニングの強化に相当の投資を行っていると述べた。
また、司法省などと並行してまとめた和解で、JPモルガンは「訴追延期合意」を結び、電信送金詐欺容疑での訴追を回避。米証券取引委員会(SEC)との間でも、3500万ドルの和解金支払いで合意した。
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