- 2020/12/03 掲載
ウェザーニューズ、電力市場向けに電力需給計画を支援する気象データセットを販売開始
2021年4月に電力の需給調整市場が開設されることに加え、2022年にはインバランス料金制度に見直されることで、計画と実績に差が生じた場合のペナルティが厳格になるため、電力市場では電力需要予測や太陽光などの発電量予測の精度向上や、より詳細なデータへのニーズが高まっています。
そこで、当社は電力需要予測や発電量予測のもとになる気象データを高い精度で提供するため、日射量、気温、風速の予測精度向上に取り組みました。最もニーズのある日射量については、機械学習を用いた「日射量予測モデル」を開発することで15%の精度改善を確認しました(当社比)。当社はこれらの高精度な予測データを含め、電力需給計画に必要なデータをパッケージ化し、電力市場向けの気象データセットとして提供します。本データセットの中でも、「全天日射量EPI(Error Potential Index)」と「気温EPI」は、電力市場の特有のニーズに合わせて開発した当社独自のデータです。日射量と気温に関する予測値の上限と下限の誤差幅(ブレ幅)を把握することで、効果的なリスクヘッジを可能にします。
また、気象データはクラウドに保存され、電気事業者はAPIなどでデータを取得できるため、企業の既存システムとの連携が容易です。今冬は2ヶ月間までトライアル期間として無償で提供いたしますので、電力需要予測や発電量予測にぜひご活用ください。
■高精度の日射量予測モデルを開発、当社比15%の精度向上を達成
ウェザーニューズの予報センターは、数値気象モデルや時間的な外挿によるシミュレーションなどの従来の手法では不可能なレベルまで、予測精度を向上させることを目指し、日射量、気温、風速の予測手法を見直しました。例えば、太陽光発電量予測において重要な"日射量"を予測する場合、大気の透過率を推定する際には上空の湿度から推定するのが一般的です。しかし、当社は独自AI技術を用いて、上空の湿度や温度などから推定される雲の水分量や、風向風速から計算される収束量などを、大気の透過率を高精度に推定できる特徴量として選択し、機械学習する新たな「日射量予測モデル」を開発しました。
当社が日射量、気温、風速の新たな予測手法について検証したところ、年間を通してMSM(気象庁)の予報より精度が高いことがわかりました。また、当社比でも日射量は約15%、気温は約10%、風速は約30%の精度改善が確認されました。
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