- 2021/03/29 掲載
中国シノファーム、追加接種の要否は治験結果見て判断へ=幹部
コロナウイルスの変異によって、従来型ウイルスに対応したワクチンの効果が弱まるとの懸念があるなか、免疫を増強(ブースター)する追加接種の必要性について世界で研究が進んでいる。
シノファームの系列会社である中国生物技術(CNBG)の張云濤副社長は記者会見で、これまでの暫定治験結果では、追加接種がコロナワクチン変異株に対する効果の改善につながることが示されてきたと指摘。その上で、第3相治験の結果を待ってから追加接種の必要性について判断すると述べた。
同氏によると、シノファームの2種類のコロナワクチンでできる抗体はどちらも、英国と南アフリカで最初に見つかった変異株などに対して「かなりの程度」中和作用があるという。ブラジル型とジンバブエ型の変異株については、試験が進行中だとした。
一方、同じ会見で、中国シノバック・バイオテック(科興控股生物技術)の子会社、科興中維生物技術の幹部、高強氏は、シノバックのワクチンでできる抗体の効果は南ア型変異株に対しては弱まり、英国型については従来型のウイルスとほぼ変わらなかったと述べた。
ワクチンの研究開発のためにブラジル型変異株を輸入する計画で、南ア型ウイルスに対応した研究開発も既に始まっているとした。
中国のカンシノ・バイオロジクス(康希諾生物)の幹部は今月、同社のワクチンでできる抗体の反応に基づくと、南ア型は他の変異株よりも大きな脅威をもたらしている可能性があるとの見解を示した。
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