- 2021/04/07 掲載
前場の日経平均は小幅続落、手掛かり材料難で模様眺め
英投資ファンドCVC・キャピタル・パートナーズから買収に関する初期提案を受けた東芝は、前引け段階でストップ高買い気配となった。
6日の米国株式市場は小幅安で、ダウ工業株30種は96ドル安で取引を終えた。底堅い経済指標が下支えになる一方、企業の決算発表に警戒感が広がった。
これを受けた日本株は、前日に大幅下落となったことで値ごろ感から押し目買いを誘い自律反発して始まったものの、手掛かり材料難で売り買いともに手控えられ、前場中盤からの日経平均は前日比変わらずの水準を挟んでもみあいとなった。
市場では「待機資金は潤沢とみられるが、買い材料に乏しく上値を取れない状態だ。決算発表シーズンが本格化するまで見送る投資家が多いのではないか」(東海東京調査センター・シニアストラテジストの中村貴司氏)との声が聞かれる。
一方、東芝の買収提案については「買収額はフェアだとは思う。ただ、以前破綻危機に陥ったとはいえ、東芝は日本の主力企業。事業領域は多岐にわたっているほか、国策に絡む事業も多い。非上場化・外資になるというのは、やや非現実的な気がする」(岩井コスモ証券・投資情報センター長の林卓郎氏)との指摘もあった。
TOPIXは0.28%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆1957億4600万円。東証33業種では、金属製品、鉄鋼、海運業などが上昇し、値下がりは医薬品、証券業など7業種にとどまっている。
個別では、NECが大幅上昇となったほか、トヨタ自動車、ソフトバンクグループなども堅調だったものの、東京エレクトロンはさえない。
東証1部の騰落数は、値上がりが1590銘柄、値下がりが496銘柄、変わらずが100銘柄だった。
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