- 2021/07/08 掲載
東芝エネルギーシステムズ、「省電力無線IoTソリューション」の運用を開始
今回測定を行う地域の大部分は、車両や人が入り組むことが困難な山間部です。これまでは、山間部に設置された近隣の雨量観測局から広域での雨量データを入手していましたが、特定地域のピンポイントの雨量データの入手はできず、所望の地点の降雨状態を精緻に把握することは困難でした。
今回のシステム設置により、特定地域の山間部の雨量データを入手することが可能となります。水力発電所から尾根沿いに設置された送電鉄塔に計4台の中継器を設置し、総延長約2kmの無線ネットワークを作り、尾根の反対側の雨量データを920MHz無線で収集したあと、水力発電所建屋で局内専用回線に載せ替えて市街地の制御所に伝送します。本システムは、太陽電池パネルと東芝のSCiB(TM)技術を応用した蓄電池(リチウムイオン2次電池)を内蔵した小型のキューブ型自立電源を用いており、日照があるときに充電し、夜間や雨天時には蓄電池で稼働します。また、雨量計測局近隣の環境に配慮し、雨量計やセンサノードは環境色で塗装されています。これにより天候に左右されず、電池交換不要で環境にやさしいソリューションを提供することが可能です。
当社は、昨年2月にLPIS(TM)最初のソリューションを納入して以来、山間部へのシステム設置、データ取得、運用保守までのワンストップサービスの提供を行ってきました。水力発電などの再生可能エネルギーの有効活用の観点や、昨今の自然災害の頻発を受け、地方自治体などからは詳細な雨量データの取得ニーズが高まっています。当社は、今回の受注を機に、無線ネットワークを利用したLPIS(TM)により、レジリエンスの観点から自治体向けBCP注1のソリューション提供を加速していきます。
当社は、今後も世界有数のCPS注2テクノロジー企業を目指し、LPIS(TM)をはじめとした各種のIoTサービスを提供していきます。
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