- 2021/08/13 掲載
午後3時のドルは110円前半、米長期金利の上昇で底堅い
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 110.37/39 1.1739/43 129.59/63
午前9時現在 110.36/38 1.1739/43 129.58/62
NY午後5時 110.40/43 1.1737/41 129.63/67
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べわずかにドル安/円高の110円前半で推移している。前日の米国市場で米消費者物価指数(CPI)の前月比伸び率が事前予想を下回り早期テーパリングの思惑が若干後退した流れを引き継いで、ドルは上値の重い展開となった。ただ、米長期金利が一時1.35%台まで反発したことで、ドルの底堅さは保たれた。
夏季休暇で国内勢の参加が細る中、ドルは仲値付近に110.32円まで下落したふが、その後は米長期金利の上昇に呼応して110.44円付近まで戻した。もっとも、「ドルが強いとか弱いとか言えるような値動きではない」(金融機関)といい、明確な方向感は出なかった。
ドル/円は先週の安値から昨日の高値110.79円付近まで2円幅で上昇しており、「ドル買いが進んだ反動で、やや調整気味になっているようだ」(ソニーフィナンシャルHD・アナリスト、森本淳太郎氏)という。
午後1時過ぎに、米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁が英ファイナンシャル・タイムズ紙に対し、米連邦準備理事会(FRB)は早ければ年内にもテーパリングを開始できるとの見解を示したほか、デルタ株は米経済の回復を妨げると思わないと述べたことが伝わったが、市場は反応薄だった。
テーパリングに関してはFRB高官による様々な発言が市場に伝わっているが「きょうのデイリー総裁のメッセージは具体性に欠けるため、反応しづらい」(アナリスト)との声が出ていた。
米10年国債利回りは1.3489%付近。一時1.3539%まで上昇、昨日の低下分の約7割を取り戻し、ドル/円のサポート要因となった。
豪ドルは対円、対米ドルで軟調だった。中国での新型コロナウイルスの感染拡大が重しになっているとの見方が出ていた。
中国国家衛生健康委員会が発表した本土の新規感染者(10日報告分)は、国内で感染した人が83人で、直近1週間では583人と、前週から85.1%増加した。
「中国では、感染拡大を抑えるため主要都市で厳格なロックダウンが実施されるリスクもあり、経済活動の停滞が懸念される」(国内金融機関)との声が聞かれた。こうした懸念が、経済的な結びつきが強い豪州の通貨の売りにつながっている可能性があるという。
関連コンテンツ
PR
PR
PR