- 2021/09/30 掲載
午前の日経平均は、月末を意識し買い手控えムードに
29日の米国株式市場はダウ工業株30種とS&P総合500種が上昇する一方、ナスダック総合は続落。米国債利回りの上昇は一服したが、不安定な相場展開が続く中、ディフェンシブ銘柄を中心に買いが入った。
これを受けて日本株は買い優勢で始まったものの、戻りは限定的となり、下値を探った後は安値もみあい。方向感が定まらない動きとなった。月末であるためポジション調整が活発化する可能性があり、「引けにかけての下振れが警戒されている。8月に月末安のアノマリーは途絶えたものの、市場のメカニズムが変わった訳ではない」(国内証券)という。
物色面では、3万円回復の原動力となっていたグロース株が調整色を深める一方、リオープン(経済再開)銘柄や、ディフェンシブ銘柄が買い優勢となっている。
市場では「日経平均の銘柄入れ替えに伴い、これに絡んだ売り注文が5000億円規模で出るとの観測もある。そのインパクトが警戒されるが、今の市場のボリュームであれば吸収できるのではないか」(野村証券・投資情報部ストラテジストの神谷和男氏)との声が聞かれた。
TOPIXは0.40%安で午前中の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆6486億1500万円となり、東証33業種では、海運業、輸送用機器、非鉄金属などが下落し、陸運業、医薬品などが値上がりした。
個別では、トヨタ自動車など主力株に軟調な銘柄が目立ったほか、レーザーテックなどの半導体関連株、日本郵船などの海運株がさえない。半面、塩野義製薬が大幅高。指数寄与度が大きいファーストリテイリングが堅調に推移した。
東証1部の騰落数は、値上がりが947銘柄、値下がりが1121銘柄、変わらずが97銘柄だった。
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