- 2021/10/16 掲載
アジア開発、議決権要求取り下げ=東京機械の買収防衛策めぐり
投資会社アジア開発キャピタルは15日、新聞印刷用の輪転機大手、東京機械製作所の買収防衛策に対する議決権行使を認めるよう求めた東京地裁への仮処分申請を取り下げたと発表した。東京機械が防衛策を諮る22日の臨時株主総会で、混乱が生じないよう求めた同地裁の勧告を受けた措置。
東京機械は、支配権取得を目的に株を買い進めるアジア開発に対し、防衛策に関する議決権行使を認めない意向を示している。アジア開発の申請取り下げにより、約4割の株式を握る同社を除く少数株主が防衛策を判断する見通しとなった。
ただ、アジア開発は「議決権行使が認められることを前提に行動する」ともしており、防衛策の決議をめぐっては混乱が生じる可能性もある。
買収者を除外した防衛策の決議は、国内では極めて異例。会社法に詳しい東京大学社会科学研究所の田中亘教授は「どの程度の株主が賛成するか、総会運営の適性さがポイントになるのではないか」との考えを示した。
【時事通信社】
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