- 2021/11/10 掲載
外国勢の中国国債保有、10月も過去最高 伸びは鈍化
中国中央国債登記結算(CCDC)が9日に発表したデータによると、10月末時点の外国人投資家の中国国債保有高は2兆3000億元(3594億9000万ドル)。前月末から1.06%増加した。
株価指数を開発・算出するFTSEラッセルは10月末、債券の旗艦指数であるFTSE世界国債インデックス(WGBI)への中国国債の組み入れを開始した。3年かけて段階的に組み入れる。
CCDCのデータによると、中国の政策銀行が発行した政策金融債の海外投資家保有高は前月末から0.76%増え、過去最高の1兆0800億元となった。
米国でテーパリング(量的緩和縮小)観測が高まる一方、中国では景気減速で金融緩和観測が浮上し、10月は中国国債と米国債の10年物利回り格差が昨年2月半ば以来の低水準に縮小した。
ただ、政策関係者やアナリストによると、中国人民銀行(中央銀行)はスタグフレーションに対する懸念が浮上する中、景気を下支えするため、金融政策を慎重に緩和する公算が大きい。
中国市場では10月も、不動産業界の債務危機の金融市場全体への波及懸念から、高利回りドル建て社債のスプレッドが過去最大の水準に拡大。中国国債のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の保証コストも上昇した。
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