- 2022/01/13 掲載
午後3時のドルは114円半ばで上値重い、ブレイナード米FRB理事の議会証言に注目
前日発表された昨年12月の米消費者物価指数(CPI)は、前年同月比7.0%上昇と39年6カ月ぶりの高い伸びを記録した。市場予想の範囲内の結果だったと受け止められ、米長期金利が低下し、ドルの売り圧力が強まった。
三井住友銀行チーフストラテジスト、宇野大介氏は、年明けから米国の金融引き締めをテーマに米長期金利が上昇し、それに伴いドルが強くなったとした上で、「ポジションの偏りが多分にあった。ドル円を除くその他の通貨の動きが止まっていたことから、スピード調整が入った」とみる。
また、ドル/円は116円台への定着ができなかったことから、一旦手仕舞う動きが出ているとみられる。ただ、「持ち高調整のドル売り/円買いが一巡したとみられ、米金利や株価の動向次第となるものの、今週は114円台を維持できるのではないか」(上田東短フォレックスの営業企画室長、阪井勇蔵氏)との声が聞かれた。
日本時間夜に予定されている米FRBのブレイナード氏の副議長昇格を検討する上院公聴会の証言での質疑応答に注目が集まっている。
FRBが12日公表した証言原稿によると、ブレイナードFRB理事は、インフレ率を目標の2%まで下げることがFRBの「最も重要な責務」との認識を示した。
三井住友銀行の宇野氏は「ハト派の印象が強いブレイナードFRB理事によるタカ派的な発言が出れば、(ドル円が)元に戻るきっかけになりうる」との見方を示した。
ユーロ/ドルは1.1439/1443と堅調。昨年の11月15日以来、約2カ月ぶりの高水準で推移した。市場では「欧州でもインフレの高止まりが続き、いずれECBがタカ派化するのではないかとの期待が市場にあり、ユーロの底堅さにつながっているのではないか」(国内運用会社)との声が聞かれた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 114.55/57 1.1439/43 131.05/09
午前9時現在 114.66/68 1.1437/41 131.16/20
NY午後5時 114.63/64 1.1442/46 131.14/18
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