- 2022/01/21 掲載
日本通信、ローカル5G向けのSIMを提供開始
携帯事業者(MNO)が提供する通信サービスは、携帯事業者がSIMを生成し、契約する顧客に提供することで自社が構築した基地局を使う仕組みで成り立っています。携帯ショップに行って契約手続きを行うと、その場で必要な情報をSIMに書き込み、端末にセットすることで通信サービスが使えるようになっています。
これに対してローカル5G/4Gは、企業や大学、自治体等が基地局を設置できるようにしたものですが、このことは、基地局を設置する者がSIMを生成しないと、通信そのものができないという問題があります。ローカル5G向けのSIMには、SUPI(Subscription Permanent Identifier、国際モバイル加入者識別子)、K(Subscription Key、秘密鍵)、OP(Operator Code、事業者コード)を始めとして多くの情報を生成し、書き込む必要があり、ノウハウ及び技術の面でハードルが高いからです。
当社のローカル5G向けのSIMは、3種類の全てのSIM、即ちSIMカード、eSIM、及びSIMカードの上に貼るタイプのオーバーレイSIMから選択いただけます。勿論、OTA(over-the-air)アップデートにも対応しています。
さらに5Gでセキュリティを強化したSUCI(Subscription Concealed Identifier、暗号化された加入者識別子)もサポートしています。基地局への接続認証の鍵となるK/OPは、顧客である企業や大学等が自ら指定することも、当社が安全にランダム生成して顧客の管理システムに安全にロードすることも可能です。
世界的に周波数に対する新しい規制アプローチ(日本ではローカル5G、米国のCBRS、英国の共有及びローカルアクセスライセンス等)の採用が拡大し、5G展開において革命的なパラダイムシフトを迎えています。しかし、5Gネットワークの最も重要な要素の1つであるSIMの使用及び管理は、従来、携帯事業者(MNO)に限定され大規模ネットワークが前提となっています。
今日のMVNO事業モデルでは、一般に、携帯事業者が発行するSIMを調達し、利用者に提供することで通信サービスを提供しています。SIMには様々な機能が搭載可能ですが、携帯事業者が発行するSIMは、当該事業者のみが利用可能であるため、MVNO事業者が新たな機能を搭載することができません。当社が発行する「自社SIM」は、当社がSIMメーカーから調達するSIMを使い、当社として新たな機能を追加できるため、これまで実現できなかった新たなサービスの提供を可能にします。今後のさらなる進展にご期待ください。
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