- 2022/03/11 掲載
異例の商社出身=進む製造業からのシフト―日商会頭人事
日本商工会議所の次期会頭に三菱商事の小林健会長が10日、内定した。総合商社出身者が日商会頭に就くのは初めて。経団連、経済同友会に日商を加えた「財界3団体」のトップは、これまで重厚長大企業からの起用が多かったが、産業構造の転換に伴い、変化が求められている。
「商社は出資を通じて新しい事業をつくる」。日商の三村明夫会頭は、小林氏を選んだ理由として、商社の将来を見据えたグローバルな視点が、中小企業や日本経済の構造転換にプラスになると強調した。同友会の桜田謙悟代表幹事も同日、記者団に対し「モノづくり中心からサービス業への変化を反映した人事。中小企業の海外展開にも知見がある」と期待感を示した。
「財界総本山」と称される経団連は、製造業出身の十倉雅和氏(住友化学会長)が会長に就いているが、日商会頭は今回の人事で日本製鉄名誉会長の三村氏から商社出身者へバトンタッチ。同友会代表幹事も3年前、化学(三菱ケミカルホールディングス)出身の小林喜光氏から金融(SOMPOホールディングス)出身の桜田氏に引き継いでおり、財界3トップのうち2人を非製造業出身の経営者が占めることになる。
【時事通信社】
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