- 2022/03/16 掲載
ロシア国債、16日に利払い期日=自国通貨で履行主張か―デフォルト懸念強まる
【ニューヨーク時事】ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアは16日、ドル建て国債の利払い期日を迎える。日米欧の経済制裁で世界金融からの孤立化が進むプーチン・ロシア政権は、ドル資金の引き出しもままならず、一方的な自国通貨ルーブルでの支払いを視野に入れる。このままではロシアはデフォルト(債務不履行)に陥るとの懸念が強まってきた。
日米欧はロシアの一部銀行を世界の銀行決済網「国際銀行間通信協会(SWIFT)」から排除する制裁を決定。ロシア中央銀行の外貨準備も半分近くが凍結された。
インタファクス通信によると、ロシアのシルアノフ財務相は国営テレビのインタビューで、ドルで国債の利払いを行う準備はできていると強調。欧米の金融機関にあるロシアの口座を凍結したのは制裁を科した側だとした上で、ロシアはルーブルで支払うことにより「(債務履行)義務を果たしていく」と主張した。
ただ、国債発行時に取り決めた決済通貨を一方的に変更するのは「禁じ手」。投資家がルーブルでの支払いを認めない事態も想定される。
ロシアが16日に支払期日を迎える国債の利息額は1億1700万ドル(約140億円)。利払いには30日間の猶予期間が設けられ、仮に約束通りの支払いが行われなくても、格付け会社がロシアをデフォルト認定するのは4月中旬以降にずれ込む可能性がある。
【時事通信社】 〔写真説明〕ロシア中央銀行の本部=2月28日(EPA時事) 〔写真説明〕ロシアのプーチン大統領=2日、モスクワ(AFP時事)
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