- 2022/04/21 掲載
午後3時のドルは128円前半で上値重い、日米財務相会談に警戒感
ドルは朝方は127円前半で推移していたが、正午過ぎにかけて一時128.64円まで上昇。時間外取引の米長期金利が小幅に上昇したほか、日経平均株価が堅調に推移しリスク選好の流れが強まりクロス円を中心に円売り圧力が強まった。実需によるドル買いフローも入った。
買いが一巡すると、日米財務相会談などを控えて警戒感が広がりドルも徐々に上値が重くなった。クレディ・アグリコル銀行の外国為替部長、斎藤裕司氏は「会談後に日本当局による円安けん制トーンが強まる可能性があり、それをきっかけに来週の日銀金融政策決定会合やゴールデンウィーク前のポジション調整が意識されやすい」と指摘する。
午前には、鈴木俊一財務相が米ワシントンで開かれた主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議で「最近のやや急激な円安について説明した」と会見で述べた。会議では為替が主要議題ではなかった上、円安けん制のトーンにこれまでと大きな変化はなかったと受け止められ、市場の反応は限定的だった。
足元の米長期金利の上昇にはやや一服感がみられる。ドル/円はこのところ米金利との連動性をいっそう強めており「市場は米国の利上げを相応に織り込んでいるものの、インフレ高進が収まらなければさらなる大幅利上げ幅の可能性もあり、米金利の上振れ余地はある」(ニッセイ基礎研究所の上席エコノミスト、上野剛志氏)として、ドルの一段高を見込む声は多い。
オフショア人民元は1ドル=6.4686元付近と約半年ぶりの安値水準で推移している。前日に中国人民銀行(中央銀行)が銀行の貸出金利の指標となる最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)を市場予想に反して据え置いたことや、同国の景気懸念を背景に売り圧力が強まっている。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 128.19/21 1.0845/49 139.04/08
午前9時現在 127.97/99 1.0848/52 138.84/88
NY午後5時 127.88/89 1.0850/54 138.79/83
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