- 2022/06/02 掲載
午前の日経平均は小反落、米株安を嫌気 押し目買いに下げ渋る
1日の米国株式市場は続落。注目されていた米ISM製造業景況指数が予想を上回る改善を示したことで、連邦準備理事会(FRB)がインフレ抑制に向けた積極的な利上げサイクルを軌道修正することはないとの見方が強まった。米長期金利の上昇を促すと警戒する声が聞かれる。さらに、一時は落ち着いていた原油価格が再び上昇指向を鮮明にしたことも、インフレ圧力を強める要因として気にされていた。
これを受けて日本株は朝方から軟調な展開となった。
市場では「一連の米経済指標の数値や原油価格の動向から、インフレ圧力が警戒されるとみられ、日本株も積極的に上値を買う雰囲気にはならない」(野村証券・ストラテジストの澤田麻希)との指摘もある。ただ、一方でテクニカル面では基調転換が鮮明になったことで、押し目を買う意欲は強いという。
あす発表される5月の米雇用統計を見極めたいとの気分になりそうで「午後の株式市場は模様眺めムードが強くなりそうだ」(国内証券)との見方もあった。
TOPIXは0.54%安で午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆3795億2400万円と細り気味となっている。。東証33業種では、鉱業、医薬品、精密機器などが下落した半面、電気・ガス業の上昇が目立つ。
個別では、トヨタ自動車、ソニーグループなどが軟調なほか、ソフトバンクグループも小安い展開。半面、三越伊勢丹ホールディングス、ファーストリテイリングなど消費関連株に高い銘柄が目立ち。東京電力ホールディングスなど電力株が堅調に推移した。
プライム市場の騰落数は、値上がり545銘柄(29%)に対し、値下がりが1212銘柄(67%)、変わらずが59銘柄(3%)だった。
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