- 2022/06/20 掲載
日経平均は続落、世界景気後退への警戒感が重し 一時400円超安
朝方の日経平均は、自律的な切り返しが先行して反発してスタートし、一時約200円高に上昇した。為替の円安が支援し、自動車など輸出関連株が買われた一方、原油先物安で石油関連は売られた。前週の日経平均は約1800円下落していた。
買い一巡後には日経平均は上げ幅を縮め、マイナスに沈んだ。「先物主導でいったん上昇したが、参加者が少なく、ずるずる下げた」(国内証券)という。米株先物のさえない動きや、ドル/円が徐々に下落したことが相場の重しになり、一時400円超安となった。半導体製造装置関連の下げが目立った。
後場には、ドル/円の下落が一服したほか、時間外取引の米株先物が小じっかりとなり、日経平均は下げ渋った。
市場では、米欧主要国の金融引き締めによる世界景気の後退が警戒される一方、日本株は、為替の円安や国内経済の再開への期待、日銀の金融緩和の継続など、独自の要因が下値を支えるとの見方もある。
「日経平均はドル建てでみると年初来安値の水準だ。米株と比べて相対的に割安感もある。ここから下では売りに消極的な投資家も多いのではないか」(ピクテ投信投資顧問の糸島孝俊ストラテジスト)との声が聞かれた。
TOPIXは0.92%安の1818.94ポイントで取引を終了。東証プライム市場の売買代金は2兆7163億1600万円だった。東証33業種では、値上がりは空運業や医薬品、輸送用機器など6業種で、値下がりは鉱業や石油・石炭製品、卸売業など26業種だった。
トヨタ自動車がしっかり。指数寄与度の大きいソフトバンクグループ、ファーストリテイリングも買われた。一方、東京エレクトロンやINPEX、三井物産は大幅安だった。
きょうスタンダード市場に新規上場したヤマイチエステートは、公開価格を7.5%下回る878円の初値を付けた。その後も軟調となり、初値を下回る788円で取引を終えた。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが363銘柄(19%)、値下がりは1432銘柄(77%)、変わらずは43銘柄(2%)だった。
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