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  • 2009/04/30 掲載

ビジネスインテリジェンスの基本、BIにまつわる5つの誤解

企業内データの「見える化」手法

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今やあらゆる企業において、日常業務のメールやドキュメント作成・入力など、膨大な情報が日々蓄積されていることだろう。こうした情報を活用するうえで、その有効性が評価され、注目を集めているのが、BI(ビジネスインテリジェンス)だ。かつてBIはどちらかというと先進企業や大企業のものというイメージが先行していたが、現在では手軽に導入できるため、中堅中小企業でも積極的な導入が進んでいる。本稿では、BIにまつわる5つの誤解を軸に、BIの基本から導入方法をおさらいする。
誤解1:BIは経営者だけのもの

 企業内に散在する多様な情報、たとえば財務情報や人事情報、顧客情報などを連携させて、企業経営に有効に活用したいと考えている経営者は数多くいるだろう。こうしたコンセプトそのものは「意思決定支援システム」などの名前で呼ばれ、実は30年近く前から存在していた。このシステムは、その名からも分かるように、企業の中のごく一部、経営の意思決定にかかわるユーザーのみを対象としたものだった。

 BIとは、いわばこれをITで解決するためのツールとして発展してきた。複数のデータを分析しやすいように保管しておくデータウェアハウス(DWH)、データを多元的に分析するオンライン分析処理(OLAP)、有効なデータの集合を一覧するためのレポーティング、統計学的アプローチで有効な情報を探し出すデータマイニングなどは、BIのひとつの機能と位置付けられている。たとえばDWHにERPなどから取得した複数の商品売上データを保管しておき、それを地区別、商品別など多様な切り口で抽出、出力する形で利用される(図1)。


図1 ビジネスインテリジェンスの仕組み


 従来は経営層の意思決定のためだけに用いられてきたBIだが、近年では機能強化により、現場でも有効に活用され、業務の改善に役立てている企業が増えている(図2)。経営者は、前述のとおり、経営の方針を定めるための情報、たとえば利益をあげている商品の種類、次に売れる商品の傾向などをモニタリングするための、経営ダッシュボードや戦略マップとして活用する。


図2 利用者ごとに求められる要件


 次にマネージャや支店長などの中間管理層は、担当する分野や地域において売れる商品の種類や量、それに対する在庫の量を把握し、分析したうえで、さらにその内容を経営層に報告するための簡易レポートなどとして活用する。

 さらに、実際に販売などに当たる現場では、たとえば顧客が求める商品の在庫数量や入庫時期が興味の中心となる。また、帳票などの定型レポート入力が容易になったり、条件指定検索で過去のデータを簡単に探し出すことができれば、現場の業務効率を大きく向上することになる。

 このように、幅広いユーザーに活用されはじめたこともあり、ここ数年で「BI」は一気にコモディティ化したといってよいだろう。ガートナーの調査によれば、企業のCIOが2009年に最も重要なテクノロジーと考えているのは、このBI分野だ。しかも、これは2006年から4年連続で首位となっている(図3)。


Source: 2009 Gartner Executive Programs CIO Survey, January, 2009
図3 BIの重要度


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