記事 イノベーション 電力の常識が変わる。NTT「“独自”電力網に6,000億円投資」は何を意味する? 2019/12/24 NTTが全国に保有する自社ビルを活用し、蓄電池や太陽光パネルを使った電力供給サービスに乗り出すことが明らかとなった。近年、台風による停電など、自然災害によるインフラ被害が大きな問題となっているが、バッテリー技術の飛躍的な向上によって、分散型電力システムに対するフィジビリティ(実現可能性)が高まっている。電力は地域電力会社が独占的に供給するものという常識を根本的に変える必要がありそうだ。
記事 IoT・M2M 日本は「IoTおむつ」でトップになれる? “35年は安泰”と言えるワケ 2019/12/23 おむつの中がぬれたらセンサーが感知、無線通信を介して保護者や介護者に知らせ、取り替えを促し下半身の清潔を保つ「IoTおむつ」。すでに市販されている製品もある。IoT(モノのインターネット)の中でニーズ、市場性ともにあり、政府の「働き方改革」「少子化対策」の追い風もあって早く普及しそうだ。国内市場は、少子化で出生数が減っても高齢者の需要は右肩上がりが予想される。海外に目を向ければ、出生増が続くと見込める地域がある。ベビーテックかつ介護テックでもあるIoTおむつの研究開発競争で、いま世界の最前線にいるのが、日本である。
記事 IT市場調査 2020年のCIOの「アジェンダ」、1000名調査でわかったデジタル化適合の3つの分かれ目 2019/12/19 ITの技術革新を背景に世の中の変化が加速し、先行きを予測する難度は増す中、企業には、より適切かつ多様な変化対応が求められている。もしも、それが難しければ競合他社に先行を許し、最悪の場合には市場から退場を迫られる。では、転換期の勝者となるために、CIO(最高情報責任者)はどう変化に臨めばよいのか。ガートナー バイス プレジデント アナリストの藤原恒夫氏が、CIOが今後、優先的に取り組むべき課題について論じる。
記事 製造業IT 世界で「CPS」ビジネス進行中、“新生”東芝が2030年に目指す姿とは 2019/12/19 2018年から東芝は、デジタルトランスフォーメーション(以下、DX)を中心に「世界有数のCPS(Cyber-Physical System)企業」を目指すと宣言し、さまざまな企業と共創しながら、新しい取り組みを進めている。先ごろ開催された「TOSHIBA OPEN INNOVATION FAIR2019」の基調講演に登壇した、同社 執行役専務 兼 東芝デジタルソリューションズ 取締役社長の錦織 弘信氏が“新生”東芝の現在、そして未来の姿を伝えた。
記事 イノベーション GAFAに委ねられない! 各国で盛り上がる「データ主権」議論の考え方 2019/12/17 「GAFAをはじめとするプラットフォーマーに個人データを預けて、いいのだろうか」──。データ漏えいやプライバシー侵害などの事件や事故が増加する中で、デジタル時代のアイデンティティが議論され始めている。プラットフォーマーのデータ取り扱いに対する不信感だ。有効策の1つが、自分自身でデータをコントロールすること。野村総合研究所(NRI)とNRIセキュアテクノロジーズ、JTBの3社が2019年11月初旬に作成したデジタル時代のアイデンティティ管理に関するホワイトペーパーは、自己主権型/分散型アイデンティティの議論を提案する。
記事 製造業IT 半導体のArmがプラットフォームビジネスに参入した理由 解決したかった課題は何か 2019/12/17 半導体設計の大手ベンダーであるArm(アーム)。スマートフォンやタブレットに搭載される半導体のほとんどにその技術が使用され、ソフトバンクグループが2016年夏に320億ドルで買収したことで日本でも話題になった。現在、同社は半導体設計企業からIoT分野におけるプラットフォーマーへと変貌を遂げようとしている。なぜ、Armはプラットフォームビジネスを手掛けるようになったのか。そこに至る背景や同社のIoTプラットフォームの概要や特徴などを『デジタルファースト・ソサエティ』(日刊工業新聞社)を著した3名が解説する。
記事 イノベーション 「数十万円の工芸品をポンと購入」、インバウンド旅行者が金沢でお金を使うワケ 篠崎教授のインフォメーション・エコノミー(117) 2019/12/12 地域経済の活性化で観光産業が注目されている。新幹線などのインフラ整備はもちろん重要だが、現在では「情報産業としてのツーリズム」という視点も欠かせない。インフラ整備の効果を一過性で終わらせない巧みなインバウンド観光戦略とは何か。歴史と文化に彩られた地元ならではの魅力を活かす金沢の取り組みにヒントがありそうだ。地域の「コンテンツ」から生まれた「人的ネットワーク」とそれが織りなす「物語」の役割について考えてみよう。
記事 製造業IT 詳説、これからの製造業に「プラットフォーム」が不可欠な理由 2019/12/11 「プラットフォーマー」と呼ばれる巨大なIT企業が世界市場で影響力を増しているが、製造業もその流れと無縁ではない。モノ/ヒトにセンサーやカメラを付けて集めたIoTデータを扱うプラットフォーム、「IoTプラットフォーム」に注目が集まっている。Siemens(シーメンス)の「MindSphere」、Arm(アーム)の「Pelion」、コマツの「LANDLOG」などが代表的な例だ。だがそもそもなぜ、IT産業だけではなく製造業にまでプラットフォームの波が来ているのか。産業用IoTプラットフォームが誕生した経緯と今後目指すべき方向について、『デジタルファースト・ソサエティ』(日刊工業新聞社)を著した3名が解説する。
記事 スマートフォン・携帯電話 2025年には普及率67%、「5Gスマホ」市場はこう動く 2019/12/09 米国による華為技術(以下、ファーウェイ)の禁輸措置が続くなど、大きな変動を見せているスマートフォン市場。5Gの商用化が本格化している中で、同市場は今後どう変化していくのだろうか? 調査会社Counterpoint Technology Market Research(以下、カウンターポイント)のTom Kang氏が、2020年以降の市場予測やトレンドなどを解説する。
記事 スマートフォン・携帯電話 「フォルダブル」スマホ/PC市場展望 アップル、サムスンら群雄割拠、次の勝者は? 2019/12/04 画面を折りたためる“フォルダブルスマホ”が注目を集めている。現状はかなり高価なためすぐに普及することはなさそうだが、インパクトは非常に大きく世間の関心を集めている。今後、フォルダブルスマホはどう普及していくのだろうか? ディスプレイサプライチェーンを対象とする調査・コンサルティング会社であるDSCC(Display Supply Chain Consultants) KoreaのアナリストであるCalvin Lee氏が、今後のフォルダブル市場の展望を語った。
記事 新規事業 YouTubeで話題「ASMR」とは? 大企業も参入する“魅力”に迫る 2019/12/03 若者を中心に、主にスマホで視聴し投稿している「動画」の世界は、今後も市場規模が右肩上がりで伸びていくと予測される。中でも注目トレンドは、さまざまな音を聞いて気持ちよさを感じる「ASMR(エーエスエムアール)」だ。人気の「カリスマASMRIST(アスマーリスト)」も出現している。日本では、音フェチ・快感系のコンテンツが主流で、大企業も参入しはじめた。今後はサウンドにビジュアルを追加して、「音で気持ちよくなる」から「音と視覚で気持ちよくなる」へ向かう流れとなるか?
記事 リーダーシップ 渋谷の大家「東急」創業者・五島慶太、“強盗”と呼ばれた男が欲しかったものとは? 2019/12/02 ここ数年「渋谷はいつ行っても工事中だな」と感じている人は多いのではないでしょうか。いま渋谷では、2020年の東京五輪に向けた大規模な再開発プロジェクトが進行中です。この大プロジェクトの中心にいるのが、東急電鉄を中核とする東急グループです。そんな巨大グループを一代で築き上げたのが「強盗慶太」の異名を持つ五島慶太氏です。並外れた事業欲により、時にすさまじい合併や買収も辞さなかった五島氏の生き様を見ていきます。
記事 製造業IT インホイールモーターとは? 100年眠っていた技術が「EV時代の寵児」となり得るワケ 2019/11/29 エコカーに追い風が吹き、車輪に直結して駆動するタイプのインホイールモーターの世界市場は2019~2027年の8年間で10倍以上に拡大すると予測され、今後EV駆動方式のデファクト・スタンダードとなる可能性がある。その利点は弱点を補っても余りあるとも言われ、日産やトヨタはEV搭載車のプロトタイプを発表。インホイールモーターの開発競争にはベアリング、電子部品、タイヤ、重電といった異業種も続々と参入して、期待の次世代技術は熱気を帯びている。
記事 イノベーション “GAFA比予算1割”でイノベーションは起こせるか? 経産省が示す「12の行動指針」とは 2019/11/28 今や「イノベーション」はすべての企業にとって喫緊の課題である。しかし、日本企業はイノベーションを起こしにくい環境だと言われてる。リスクを取ることに消極的な経営陣、減点法の人事査定、右肩下がりの研究開発費など、その要因はさまざまだ。このような状況の中、日本の企業はどのようにイノベーションを生み出していけばいいのか。経産省が示す「12の行動指針」を踏まえ、日本のイノベーションの未来像を考える。
記事 イノベーション 京都より人気? コアなインバウンド旅行者が金沢を目指すワケ 篠崎教授のインフォメーション・エコノミー(116) 2019/11/28 金沢は今、交流人口の拡大で活気づいている。北陸新幹線の開業効果が続いているが、さらに見逃せないのは「情報産業としてのツーリズム」という発想だ。インフラ整備にとどまらない、地元ならではの特徴を活かす戦略とは何か。北陸新幹線開業から5年目を迎えた金沢での現地調査をもとに、交流人口を惹きつける「コンテンツ」と「人的ネットワーク」に焦点を当て、インフォメーション・エコノミーの観点から考えてみよう。
記事 5G 5G普及のカギは? 1年遅れの日本市場が「米国を上回る可能性アリ」のワケ 2019/11/27 2020年の商用サービス開始を控えている5G技術は、その電波特性や基地局整備の課題から、当面はコンシューマより企業や事業者向けのカスタムネットワーク市場から立ち上がり、4Gとの混在が続くと見られている。この場合、IoT、エッジコンピューティング、同時多接続、そしてセキュリティがキートレンドとなるだろう。すでに商用サービスが始まっている米国の情報を交えて、日本の5G動向を考えてみたい。
記事 グローバル化 日本企業×エストニアスタートアップ 敬遠されない3つのコラボ成功術 2019/11/26 以前、別メディアで「勉強」「表敬訪問」目的で訪れる日本企業がエストニア企業の時間を奪ってしまい、敬遠されているという趣旨の記事を書いたところ、反響を得た。幸い、2019年後半に入ってから潮目が変わり、最近は多くの日系企業がビジネスありきで訪問している。ここ数ヶ月でもニチガス、リクルート、丸紅など多くの企業がエストニア進出や投資、現地企業とのパートナーシップを発表した。では日本企業はどのようにして、海外スタートアップとの関係を構築すべきなのか。実際に筆者が拠点を構えているエストニアの例をとって、成功術を洗い出していこう。
記事 量子コンピューター 【まとめ】量子コンピューターの活用事例、デンソーやリクルート、TDKの場合 2019/11/25 量子コンピューターの中でも量子「アニーリングコンピュータ」にはどんな事例が生まれているのか。実際に効果はあるのだろうか。普及へのヒントは──。経済産業省政策シンポジウム「次世代コンピューターが実現する革新的ビジネス」の中からデンソーやリクルートコミュニケーションズ、TDKが量子アニーリングコンピューターをどのように使おうと考えているのかを紹介する。
記事 イノベーション ソフトウェア・ファーストの時代、あらゆる企業に内製化が必要な理由 2019/11/25 多くの企業が「ITイノベーション」や「デジタルトランスフォーメーション」といった変化を求めている。こうした取り組みに対し、組織改革、必要な人材、キャリア形成の面から「変革のノウハウ」を具体的に紹介する新著『ソフトウェア・ファースト(日経BP)』を上梓した及川卓也氏。マイクロソフトやグーグルにて開発責任者を務めた及川氏が日本企業に指摘する「ソフトウェア内製化」が必要な理由とは。
記事 量子コンピューター 量子ドットをわかりやすく解説、農業・ディスプレイ・太陽光発電でどう使われている? 2019/11/20 昨今、量子コンピューターの研究が世界各地で進んでいるが、量子コンピューターにおいて重要な役割を担っているのが「量子ドット」である。量子ドットは、コンピューターの計算スピードを格段に向上させたり、セキュリティを向上させることができるが、コンピューター以外でも高いポテンシャルを持った技術であることはあまり知られていない。そもそも量子ドットとは何なのか、その正体を解説する。
記事 5G ローカル5Gとは何か? 総務省の狙いやNEC、パナソニック、東芝の動きなどを解説 2019/11/19 5Gの商用サービスが、日本でも2020年より始まる。5Gのメリットは高速、大容量、低遅延、そして1つの基地局により多くの端末が接続できること。そのため、「モバイル通信の体験を変える」と期待されているのだが、5Gのポテンシャルはそれだけではない。IoTやスマートファクトリーなど、企業や自治体のニーズへの活用だ。そこで総務省が打ち出した「ローカル5G」について、詳しく解説しよう。
記事 量子コンピューター 量子イジング型コンピューター開発動向を解説、日立やNTT、富士通、東芝と世界の差 2019/11/18 「量子コンピューター」の中でも、「量子アニーリング」方式のコンピューターは、商用ハードウェアも登場しており実績を積み重ねつつある。しかし早稲田大学理工学術院の戸川望教授は、これから量子アニーリングコンピュータが普及していくには、ソフトウェアの開発も欠かせないと訴える。量子アニーリングコンピュータに普及にはどのようなソフトウェアが必要なのか。経済産業省政策シンポジウム「次世代コンピューターが実現する革新的ビジネス」の中から量子アニーリングコンピューターの開発に取り組む各社の動向を紹介する。
記事 IT投資・インフラ戦略 「ほぼ全業種が5G導入を検討中」、国内IT調査で何が見えてきたのか? 2019/11/15 IT投資の動向は、企業におけるIT活用のトレンドを見るうえで有効な指標の1つとなる。2019年10月に開催された「IT Trend 2019」に登壇したITR シニア・アナリスト 三浦 竜樹氏は、同社が毎年実施しているIT投資動向調査の速報値を披露。2,826件の回答から分析した国内企業が重視するIT戦略、新規導入の可能性が高い製品・サービス、デジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組み、IT部門の動向などを解説した。
記事 リーダーシップ 「阪急・宝塚・東宝」創業者 小林一三氏、34歳で「ダメ銀行員」を脱却できたワケ 2019/11/13 阪急電鉄、東宝、宝塚歌劇団、阪急百貨店をはじめとする阪急阪神東宝グループの創業者・小林一三氏といえば、日本を代表する伝説の経営者です。しかし、実は34歳までは自他共に認める、うだつのあがらないダメな銀行員生活を送っています。そんな小林氏がいつ何をきっかけに天才的経営者に変身したのか、それを支えた「常識にとらわれない発想の源泉」について紹介していきます。
記事 イノベーション 「健康になる家」ってどんな家? 積水ハウスらが狙う“医工連携”の商機 2019/11/07 医学と工学にまたがる産学連携を指す「医工連携」は、日本政府も補助金をつけて盛んに支援する分野である。対象には医療機器のほか非医療機器もあり、住宅などの建築も含まれる。2019年10月、大手住宅メーカーの積水ハウスはマサチューセッツ工科大学との提携を発表した。人口の高齢化に伴い、医工連携によるイノベーションを生み出そうという考えだ。しかし、医工連携によって医学的な効果が実証された住宅をすでに販売し、先行している住宅メーカーが群馬県にある。
記事 イノベーション デジタルによりGDPが形骸化、「生活レベル向上」を感じる日本人が多いワケ 2019/11/01 「GDP(国内総生産)だけでは、消費者の生活実態を捉えられない」──。野村総合研究所(NRI)は、GDP以外の重要な要素をGDP+消費者余剰と考えている。日本のGDPが増えていない一方、日本人の生活満足度が向上していることの背景にあるのは、この要素のせいだ。一方、この消費者余剰も伸び悩み始めている。「消費者余剰を生む」にはデータの特質をとらえるべきというが、どんなことを考慮すべきなのか。
記事 グローバル化 “ナンバーワン” から暗転、国際評価が示す日本経済が「悪くなった」タイミングとは 篠崎教授のインフォメーション・エコノミー(115) 2019/10/31 ミレニアル世代には、日本が「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と称され、世界で脚光を浴びた時期があるとは実感できないだろう。国際社会における日本経済のプレゼンスが低下し始めたのは、インフォメーション・エコノミーの源流となった1990年代だ。今回は、財政赤字と民間活力にみられた日米経済の「明暗と逆転」を跡付けながら、国際評価がどう変化していったかを解説しよう。
記事 AI・人工知能・機械学習 超・人手不足&AI後進国の日本 今どんな自動化イノベーションが生まれているのか 2019/10/28 前回の記事では、「AI後進国」である日本の現状を再確認した上で、GAFAやBATに代表される米中のイノベーションは日本にはなじまない可能性があることを示した。ではそんな中、国内ではどのような“イノベーション”が芽を出そうとしているのだろうか。人手不足が止まらない日本の製造・飲食・小売の現場に解決策を提示する国内スタートアップに話を聞いた。
記事 AI・人工知能・機械学習 「AI後進国・日本」が米中のイノベーションを模倣しても無意味なワケ 2019/10/25 「日本はAI後進国」とソフトバンク・孫正義会長は言った。電気、電子、情報通信産業分野と負け続けの日本だが、AI分野でも後塵を拝するのか?この記事では、日本の本当の実力と現状を見つめなおしてみたい。
記事 スタートアップ・ベンチャー 感謝経済とは?「資本主義はまだ勝っていない」、ブロックチェーンで作る粋な未来 2019/10/24 SNSなどの評価や信用を基盤とする「評価経済/信用経済」が話題だが、インターネット上の評価はお金で簡単に買えてしまうという“穴”がある。そこでオウケイウェイヴが打ち出しているのが「感謝経済」だ。感謝経済とは何か、ブロックチェーンを基盤とすることで何が変わるのか。オウケイウェイヴの代表取締役社長 松田 元氏に話を聞いた。