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  • 2019/10/25

「AI後進国・日本」が米中のイノベーションを模倣しても無意味なワケ

「日本はAI後進国」とソフトバンク・孫正義会長は言った。電気、電子、情報通信産業分野と負け続けの日本だが、AI分野でも後塵を拝するのか?この記事では、日本の本当の実力と現状を見つめなおしてみたい。

ABEJA 新規事業担当 羽田卓生

ABEJA 新規事業担当 羽田卓生

1998年にソフトバンク入社後、出版事業部に配属。2007年のボーダフォン買収後は、通信ビジネスに主に従事。2013年、あらゆるロボットの制御を担う汎用の基本ソフト(OS)「V-Sido」を開発・販売するアスラテックの立ち上げ時より同社に参画し、現在同社のパートナーロボットエヴァンジェリストとして活動。2019年より、株式会社ABEJAに参画。そのほか、Mira Roboticsパートナー/ストラテジスト、任意団体ロボットパイオニアフォーラムジャパン 代表幹事、特定非営利活動法人ロボットビジネス支援機構(RobiZy)アドバイザーほか、執筆活動も行う。

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「目指すは米中」で本当に良いのだろうか
(Photo/Getty Images)


孫氏曰く「日本はAIの後進国。目覚めないとヤバイ」

 2019年7月18日に行われたソフトバンクのプライベートイベント、「Softbank World 2019」。その基調講演にて、ソフトバンクグループの孫正義 代表取締役会長 兼 社長が「日本はAIの後進国。目覚めないとヤバイ」と言い放った。この言葉は衝撃を持って迎えられ、多くのメディアが報道した。



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 ここで、総務省が毎年発刊しており、日本の情報通信の概況を把握することができる「情報通信白書」の平成30年度版に注目したい。この中の「AI・IoTの導入状況」で、はっきりとこう記載されている。

今後の導入予定の回答率を踏まえると、2020年以降は他国より遅れをとり、その差が開いていくことが懸念される

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総務省発表のAIの導入状況と予定
(出典:総務省「ICTによるイノベーションと新たなエコノミー形成に関する調査研究」(平成30年)をもとに作成)

 数値からも、他国と明らかに差がついていることは明白だ。ここにも「AI後進国・日本」が表れた結果となっている。

 日本経済新聞朝刊の2019年9月14日の報道によると、主要企業の4割にあたる企業の研究開発費が過去最高だという。中でもAIやデジタル技術への投資に積極的だ。

 一方で、米中企業の研究開発費の伸びはさらに先を行く。Strategy&社による「2018年グローバル・イノベーション調査結果」を見ると、世界の研究開発費ランキングトップ10は6位のサムスン以外すべて米国企業だ。

データで分かる日本の問題と活路

 ところで、日本の生産性は決して高くはない。世界で見るとずっと20位で横ばいだ。一方、GDPは米国、中国に次いで世界3位に位置している。人口の多さなどの各種要因はあってのことだが、よく考えるとこれは不思議な現象にも感じる。

 もしAIなどの新しい技術で生産性を上げることができるのであれば、再び成長曲線を取り戻すことができるのではないだろうか?

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日本の生産性はずっと20位で横ばい
(出典:公益財団法人日本生産性本部 発表をもとに作成)
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名目GDP(IMF調べ ドルベース)
(出典:グローバルノートをもとに作成)

(データ出典:IMF)

【次ページ】米中のイノベーションは日本に合わないものが多い

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