記事 地方自治体・地方創生・地域経済 インバウンド壊滅は「また起きる」と言えるワケ、酒蔵が実践する観光業復活の大ヒント インバウンド壊滅は「また起きる」と言えるワケ、酒蔵が実践する観光業復活の大ヒント 2023/03/10 新型コロナによる入国制限がおおむね解禁されて以降、国内ではインバウンド消費が戻り始めている。しかし、コロナ禍によってインバウンドが抱えるリスクも幅広く認識されるところとなった。特に、訪日外国人で非常に高いシェアを誇った中国人観光客が戻ってきておらず、中国依存が抜け切れていないのは大きな課題だ。このため最近では、(1)訪日国の分散化、(2)量より質に向けたインバウンド戦略が注目され始めている。ここでは、インバウンドの動向やリスクについて解説しつつ、酒蔵による成功事例を交えながら観光業復活のヒントを探る。
記事 ERP・基幹システム 日立物流「DX戦略」の秘密、“ロードマップ”も大公開、3本柱・6領域をどう変革? 日立物流「DX戦略」の秘密、“ロードマップ”も大公開、3本柱・6領域をどう変革? 2023/01/30 日立物流はデータドリブン経営を実践することで、企業価値の向上を図っている。これを実現するため、「ガバナンス強化」「標準化と省力化」「データ利活用」を3本柱としたDXに取り組む。加速度的に取り組みを進められるよう、同社ではその根幹を担う基幹システムを刷新。2022年4月から、ERP(企業資源計画)フロント、新ERP、DXエンジン、BIツールから構成される新システムを順次展開している。今回は基幹システム刷新の事例を紹介するとともに、DXを成功に導く経理・財務部門のあるべき姿を考察していく。
記事 流通・小売業界 低迷中のフォーエバー21 vs 絶好調のアメリカンイーグル、日本で成功するのはどっち? 低迷中のフォーエバー21 vs 絶好調のアメリカンイーグル、日本で成功するのはどっち? 2023/01/06 日本市場を2019年に撤退した米国発のカジュアルブランド、フォーエバー21とアメリカンイーグル・アウトフィッターズ。くしくも時を同じくして日本市場に戻ってくる。しかし両社の経営状況は正反対で、フォーエバー21が低迷中なのに対し、アメリカンイーグルは好調だ。まったく異なる状況の中で日本に再進出するわけだが、実は今回の日本での戦略も真逆の姿勢を見せている。本稿では両社を評価・分析しつつ、日本再進出の成否を占う。
記事 経営戦略 作成者と読み解く「価値協創ガイダンス2.0」、鍵を握る「共通言語」「ストーリー」 作成者と読み解く「価値協創ガイダンス2.0」、鍵を握る「共通言語」「ストーリー」 2023/01/04 経済産業省は2022年8月、「伊藤レポート3.0(SX版伊藤レポート)」および「価値協創ガイダンス2.0」を公開した。この2つは互いに密接に関連しているが、本稿ではこのうち価値協創ガイダンス2.0に焦点を当て、経済産業省がこれを作成した狙いやその背景、企業や投資家にとっての価値などについて同省 経済産業政策局 企業会計室長 長宗豊和氏に話を聞いた。
記事 Web戦略・EC EC業界の世界ランキング:2位アマゾンに圧倒的な差をつけたトップ企業とは? EC業界の世界ランキング:2位アマゾンに圧倒的な差をつけたトップ企業とは? 2022/11/18 2 インターネットの普及、コロナ禍を追い風に、小売りの主要チャネルの座を獲得したEC(eコマース=電子商取引)。EC企業のグローバルランキングを見ると、IT先進国の米国、EC大国の中国が市場をけん引していることがわかる。ただし、先進国市場を中心に信用問題、環境問題といった、ECの発展を阻む壁も立ちはだかっている。そうした壁を乗り越える方法として、リアル店舗とECを併用するOMO(Online Merges with Offline)が注目されており、既存の小売店のEC進出、大手ECによるリアル店舗のM&Aなど、リアルとデジタル入り乱れての小売市場の争奪戦は白熱化している。
記事 製造業界 アップルもiPhone製造を本格化、これからはインドが「世界の工場」になるワケ アップルもiPhone製造を本格化、これからはインドが「世界の工場」になるワケ 2022/11/04 かつて「世界の工場」と呼ばれた中国だが、米中貿易摩擦や地政学リスクが顕在化するなか、その地位は他国との厳しい競争にさらされ、状況が大きく変わりつつある。ベトナムが代替国の筆頭とみられているが、インドの追い上げも無視できない。iPhone 14 Plusの生産抑制が伝えられるアップルだが、インドで最新機種の製造を開始する計画を明らかにしている。インド政府も170兆円以上を投じ、外国製造企業による投資を拡大する目論見だ。
記事 流通・小売業界 ついにインフレ終焉の兆し? アマゾンやナイキら在庫爆増で迎えるのは「地獄の年末」 ついにインフレ終焉の兆し? アマゾンやナイキら在庫爆増で迎えるのは「地獄の年末」 2022/10/25 米国の小売・製造業界で大きな異変が起きている。アマゾンが秋季では初めてとなる大型セールを実施した一方、小売大手のウォルマートやターゲットは数十億ドル規模でサプライヤーへの発注をキャンセル。高級路線を保ってきたナイキも異例の大幅値引きを行い、日本でも大きな話題を呼んだ。こうした異変の背景にある潮流とは何なのか。世界的なインフレが進む中で、これから年末商戦を迎える米小売・製造業界に何が起きるのか読み解いていく。
記事 経営戦略 史上初の減収…大ピンチ「メタ」が描く逆転戦略、カギは“対TikTok機能”と“AI活用” 史上初の減収…大ピンチ「メタ」が描く逆転戦略、カギは“対TikTok機能”と“AI活用” 2022/10/07 1 Facebookを運営する米メタ・プラットフォームズが、2004年の創業以来最大の危機に陥っている。2022年4~6月期の売上高は四半期ベースで初の減収となった上、中国バイトダンスが運営するTikTokなどのライバル企業と比べても人心離れが目立つ。こうした中でメタは、InstagramにTikTokライクな機能「Reels(リール)」を追加したり、メタバースサービスの「Horizon Worlds」を新展開している。メタは、こうした苦境にどのような逆転戦略を持って対処しようとしているのか。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 テロの脅威や米中対立深刻化、地政学リスクに備える企業が注意すべきコンサルの選び方 テロの脅威や米中対立深刻化、地政学リスクに備える企業が注意すべきコンサルの選び方 2022/09/30 ロシアによるウクライナ侵攻をはじめ、米中対立のさらなる激化、依然としての残るテロ組織の脅威など、世界情勢は流動的に変化している。たとえば、10月に中国共産党の党大会を控える習近平国家主席は、3期目に向けて強いリーダーシップを国民に示すため、台湾問題などで対立する米国に対してより厳しい姿勢を示す可能性がある。こうした地政学リスクは日本企業にとって、海外事業の継続に関わる大きな問題となる。本稿では、世界情勢の最新動向を紹介するとともに、日本企業が押さえるべき地政学リスクへの対応方法について解説する。
記事 経営戦略 なぜ、マツダは「安売り」から「プレミアム路線」へ戦略転換した? 納得すぎる理由とは なぜ、マツダは「安売り」から「プレミアム路線」へ戦略転換した? 納得すぎる理由とは 2022/09/30 (株)すなおネット DX室 末松大吉 立派
記事 グローバル・地政学・国際情勢 「Sカーブ」「キャズム」は実証できる? モバイル普及度の分析で見えた現実 篠﨑教授のインフォメーション・エコノミー(第150回) 「Sカーブ」「キャズム」は実証できる? モバイル普及度の分析で見えた現実 篠﨑教授のインフォメーション・エコノミー(第150回) 2022/09/20 マーケティングの世界では、新製品や新サービスが一気に普及するか否か、「構造変化点」への関心が大きい。イノベーション普及との関連で注目されるのは、アーリー・アダプターとアーリー・マジョリティの間に横たわるキャズムだ。では、本当に新製品や新サービスがキャズムを越えると普及は一気に「加速」するのだろうか? 今回はモバイル通信のグローバルな加入データを用いた構造変化点分析の研究成果をもとにキャズム理論の妥当性を検証してみよう。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 某証券会社「年間数億円の人件費削減」、開発工数を激減させた“ある工夫”とは 某証券会社「年間数億円の人件費削減」、開発工数を激減させた“ある工夫”とは 2022/09/07 企業にとって個人情報の漏えいは致命的なダメージとなる。そのため、ソフトウェア開発などにおいては、個人情報を含まないダミーデータを使って開発を行うことも少なくない。しかし、質の高いアプリケーションを作るには、本番環境と同等のデータを開発環境でも使用することが望ましい。情報漏えいの不安を解消し、本番環境と変わらないデータを開発時に使用する方法はあるのだろうか。
記事 流通・小売業界 ダイソーとラウンドワンが米国で大人気のワケ、共通する「3つの成功ポイント」とは ダイソーとラウンドワンが米国で大人気のワケ、共通する「3つの成功ポイント」とは 2022/09/07 早川鉄鋼販売(株) 役員 早川芳子 Baltimore 郊外のRound Oneにコロナ前は毎週末の夜娘を連れて行ってました。お酒を提供するコーナーもありますが、基本高校生と大学生が中心で、やはり日本の音ゲーやダンスゲーの人気は高いし、娘と私も楽しんでいます。娘はAngry BirdでPointを稼いでは、マリオカートや音ゲーをPlayというパターン。ちなみに最初ははまっていた釣りゲームは、金食い虫なのでやめてしまいましたが。ダイソーがうちのエリアに来るのを楽しみに待っています。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 スリランカは政権崩壊…日本も無視できない、世界で「今後デモ・暴動が激化」のワケ スリランカは政権崩壊…日本も無視できない、世界で「今後デモ・暴動が激化」のワケ 2022/09/01 ロシアによるウクライナ侵攻が世界的な物価高騰に拍車を掛けたことで、世界各地の情勢が不安定になっている。たとえばスリランカでは国内産業の低迷や物価の高騰で経済危機が起こり、デモや暴動が頻発、政権が崩壊するまでに至った。こうしたケースは程度の差はあっても先進国を含めた世界各地で起こっている。日系企業としては、経営面だけでなく駐在員の安全確保の観点からも早急の対策が必要となるだろう。今回は世界各地の情勢をまとめるとともに、今後の情勢動向についても考察する。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 日本企業の弱点は「失注の多さ」、川崎重工業、AGC、ケルは何を変えたか? 日本企業の弱点は「失注の多さ」、川崎重工業、AGC、ケルは何を変えたか? 2022/08/25 見落とされがちな日本企業の弱点として「失注の多さ」が挙げられる。その最大の理由となっているのが「言語の壁」だ。たとえば、製品資料や製品紹介サイトの外国語対応を進めていないために、そもそも海外からの注文を受けられない状況になっていたり、海外から直接問い合わせがあったとしても対応にあたふたしてしまい失注するケースが多い。「言語の壁」を乗り越えられない日本企業は機会損失を起こし続けているのだ。こうした日本企業の問題を解決する方法はあるのだろうか。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 「キャズム越え」はいつ? モバイル技術はどのように“社会化”したか 篠﨑教授のインフォメーション・エコノミー(第149回) 「キャズム越え」はいつ? モバイル技術はどのように“社会化”したか 篠﨑教授のインフォメーション・エコノミー(第149回) 2022/08/16 世界のモバイル通信加入総数は2016年に世界の総人口を上回り、2020年は83億加入に達した。この怒涛のような新技術の普及は、一体いつから加速したのだろうか。新しい財サービスの普及を分析するロジャーズのイノベーション普及理論に照らすと、新技術を率先して受け入れる少数の革新的な層とマジョリティとの間に横たわる深いミゾ(=キャズム)を越えられるか否かが重要だ。今回は、モバイル技術の普及がキャズムを越えたのがいつだったのかを、グローバルな視点で観察しよう。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 アップルも脱中国?世界の生産拠点で重要性高まる東南アジア、注目すべき国とは アップルも脱中国?世界の生産拠点で重要性高まる東南アジア、注目すべき国とは 2022/08/09 パンデミックの影響やウクライナ問題など、さまざまな側面で露呈し始めているチャイナリスク。これにより多くの企業がサプライチェーンの多様化に踏み切るようになっている。脱中国と同時に起こっているのが東南アジアへの生産能力シフトだ。直近では、アップルがiPadの生産能力の一部を中国からベトナムに移転した。域内では、このほかマレーシアやインドネシアで海外直接投資が急増しているという報告もある。脱中国の裏側で起こる、東南アジア投資ブームの動向を探ってみたい。
記事 流通・小売業界 米小売業が挑む「物流のアマゾン化」、トラック9万台を減らす“共同配送”の絶大効果 米小売業が挑む「物流のアマゾン化」、トラック9万台を減らす“共同配送”の絶大効果 2022/07/27 国際的なサプライチェーンの混乱が止まらない。これは、米国内の港湾、トラックおよび鉄道輸送などの物流網が軒並み乱れていることが大きな要因となっている。小売企業にとっては商品の供給に関わる上、供給対策として積み増した在庫の過剰化や、インフレによる物流経費の急騰、人手不足の深刻化などが重なり、まさに泣きっ面にハチの状態だ。こうした物流問題を打開すべく、各社はメタバースを活用したシミュレーションや、ライバル企業との共同配送などに乗り出している。「日本の10年先を行く」と言われる米国物流の最新動向を探る。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 【事例】運用工数は「1/6」へと圧倒的な削減、サイト多言語化で海外事業を後方支援 【事例】運用工数は「1/6」へと圧倒的な削減、サイト多言語化で海外事業を後方支援 2022/07/19 ケルは、エレクトロニクス機器が小型化・高機能化する中、優れた接続信頼性と高機能性を追求し続ける産業用コネクタの専業メーカーです。今回は、海外現地従業員に新製品の製品情報をいち早く届けるため、また、海外における産業用コネクタのブランド認知向上に向けてコーポレートサイトと製品サイトを WOVN.io で多言語化しましたが、それがどのような効果に結びついたのかお話を伺わせていただきました。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 川崎重工が感じた「現地語の大切さ」、最低限のコストでグローバルサイトを構築した方法 川崎重工が感じた「現地語の大切さ」、最低限のコストでグローバルサイトを構築した方法 2022/07/19 グループ・ミッションに「世界の人々の豊かな生活と地球環境の未来に貢献する“Global Kawasaki”」を掲げる川崎重工業(以下 川崎重工)。製造業のグローバルトップ企業のグローバルサイト統合にあたり、WOVN.io を導入しサイト多言語化を同時に実現しました。現地語対応の重要性・解決できた課題についてお伺いしました。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 絶対理解すべき「令和のレピュテーション・リスク」、評価が一変する構造とは? 篠﨑教授のインフォメーション・エコノミー(第148回) 絶対理解すべき「令和のレピュテーション・リスク」、評価が一変する構造とは? 篠﨑教授のインフォメーション・エコノミー(第148回) 2022/07/19 情報の解像度が高まり「サプライチェーンの可視化」が進んだことで、人権や環境への配慮など「生産のされ方」も消費者や投資家の意思決定に影響するようになった。サプライチェーンの上流におけるエコシステム(経済圏)まで注意深くトレーシングされ、評価の対象となるのだ。国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」やEUの「プロダクト・パスポート」など、ESGにも関係する取り組みは、その一端といえる。今回は、こうした観点から「令和のレピュテーション・リスク」と「21世紀型のカントリー・リスク」について考えてみよう。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 日本が備えるべき「チャイナリスク」、岸田政権の外交姿勢で日中経済関係が冷え込む? 日本が備えるべき「チャイナリスク」、岸田政権の外交姿勢で日中経済関係が冷え込む? 2022/07/15 ロシアによるウクライナ侵攻を背景に、岸田政権はロシアへの制裁を維持・強化している。日露関係は完全に冷え込んでいるが、これにより日本企業の間では脱ロシアの動きが広がっている。だが、大国間競争が激しくなる中、我々は今日のロシアだけでなく、最大の貿易相手国である中国との関係についても考える必要がある。最新動向を踏まえながら、今後の日中関係の行方、それによって経済にどう影響を与えるかについてみてきたい。
記事 製造業界 化学メーカーの世界ランキング2022:化学大国「だった」日本、独欧中にどう対抗するか 化学メーカーの世界ランキング2022:化学大国「だった」日本、独欧中にどう対抗するか 2022/07/13 2 ものづくり大国日本において、自動車などの輸送用機械器具に次いで「食料品」と並ぶ規模なのが「化学製品」だ。一方、化学工業を主導してきたのは、ドイツのBASF、米国のダウなど化学先進国である欧米の大手総合化学メーカーである。さらに中国のSINOPEC、サウジアラビアのSABICなども台頭してきている。2021年度はコロナが大きな影響を及ぼしたが、現在はコロナからの回帰やウクライナ情勢に伴う石油価格の高騰などで予断を許さない状況だ。そうした危機的局面への対応いかんによって、化学メーカーの優勝劣敗がより鮮明になるだろう。欧米列強、新興国企業に、三菱ケミカルホールディングスなど日本の大手化学メーカーはどう対応するのか。
記事 個人情報保護・マイナンバー 個人情報保護法「改正ポイント6点」、国際比較でわかりやすく罰則強化などを解説する 個人情報保護法「改正ポイント6点」、国際比較でわかりやすく罰則強化などを解説する 2022/06/23 2022年4月に個人情報保護法が改正された。個人情報の取り扱いが厳しくなり、企業に課される責任や義務、罰則が強化された。個人情報の取り扱いを誤れば法的な制裁だけでなく、社会的な信頼を失い、ビジネス継続すら危ぶまれることも考えられる。さらに日本の法律への対応だけでなく、海外に事業を展開する場合はその国の法律にも対応する必要がある。本稿では、2018年に施行されたEU一般データ保護規則(GDPR)や、直近では2022年6月に改正となったタイ個人情報保護法(PDPA)など、海外における個人情報保護法の内容と比較しつつ、日本における改正法のポイントを解説する。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 “21世紀型”カントリー・リスクとは? 「サプライチェーン可視化」は何を生んだか “21世紀型”カントリー・リスクとは? 「サプライチェーン可視化」は何を生んだか 2022/06/16 カントリー・リスクと言えば、企業が事業活動を行う海外の国や地域で、政治、経済、社会情勢の変化によって被る損失程度の評価という理解が一般的だ。1970年代から1980年代にかけて中東の紛争や中南米の債務危機などで注目されるようになった。だが、今後重要になるのは、その国や地域からは遠く離れた、直接的には関係のない消費者や投資家の評価に伴うリスクだ。今回は、情報の解像度が高まる中で生まれた「消費者サイドの可視化」という概念でサプライチェーンを捉え、IT時代のカントリー・リスクを考えてみよう。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 東南アジア「ユニコーン企業」まとめ2022:グーグルが注目する投資分野はこれ 東南アジア「ユニコーン企業」まとめ2022:グーグルが注目する投資分野はこれ 2022/06/10 現在世界には、「ユニコーン企業」が1,000社以上存在している。かつては、米国や欧州・中国の企業しか見当たらなかった。しかし今では新興市場の企業も数多く、企業国籍は多様化の様相だ。その中でも注目されるのが東南アジア。シンガポール、インドネシア、タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナム発のユニコーン企業が続々と登場し、グーグルなどの大手企業も注目の存在となっている。そんな東南アジアのスタートアップ/ユニコーン企業をめぐる最新動向をお伝えする。
記事 環境対応・省エネ・GX 脱炭素化に向けた検討は? 日欧の「サステナビリティと競争政策」最新動向 脱炭素化に向けた検討は? 日欧の「サステナビリティと競争政策」最新動向 2022/06/07 1 脱炭素社会への移行など、サステナビリティ(持続可能性)の確保に向けた取り組みが本格化する中、「サステナビリティに資する企業の取り組み」と「競争政策」の関係が、新たな論点として浮上している。サステナビリティと競争政策を巡って何が論点となっているのか。経済産業省の担当官が、先行して検討に取り組んできた欧州の最新動向、また、脱炭素社会の実現に向けて検討を開始した日本の状況について、そのポイントをわかりやすく解説する。
記事 ダイバーシティ・インクルージョン 「障がいを強みに」ニューロダイバーシティとは?MSやグーグルも積極的に取り組むワケ 「障がいを強みに」ニューロダイバーシティとは?MSやグーグルも積極的に取り組むワケ 2022/05/27 思考・学習・行動などの多様性を表す「ニューロダイバーシティ」。この言葉のもと、自閉症やADHDなど、従来「障がい」とされてきた特性を強みと捉え、雇用を促進する取り組みが米国で広がりを見せている。今年4月、マイクロソフトやグーグルなど大手企業が多数参加する団体「ニューロダイバーシティ@ワーク・エンプロイヤー・ラウンドテーブル」が、雇用におけるニューロダイバーシティを促進するプラットフォームをローンチ。今後、世界各地に広がる可能性を持つ取り組みとして注目を集める。そもそもニューロダイバーシティとは何か?どのような成果を狙うのか、各動向を紹介する。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 ユニクロ・ミズノ・キリンはどう対応? 経済を破壊する最悪な「2つの地政学リスク」 ユニクロ・ミズノ・キリンはどう対応? 経済を破壊する最悪な「2つの地政学リスク」 2022/05/25 ロシアによるウクライナ侵攻から3カ月以上が経ち、日本企業の間でも脱ロシアの動きが進んでいる。「地政学リスク」「政治リスク」は企業経営に大きな影響を与えるが、ウクライナ侵攻はそのリスクの1つにすぎない。ここ数年を振り返ると、海外で事業を手掛ける日本企業はあらゆる国際的な政治リスクに直面している。こうした情勢の中でも事業を継続するためには、リスクを適切に捉える必要がある。今回は日本企業による対応事例を踏まえながら政治リスクについて解説する。
記事 政府・官公庁・学校教育 初来日のバイデン氏が超・重要視する「IPEF」とは? 日本人が知らない“米国の思惑” 初来日のバイデン氏が超・重要視する「IPEF」とは? 日本人が知らない“米国の思惑” 2022/05/24 バイデン米大統領は就任後初となる来日に合わせて、米国主導の新たな経済連携「インド太平洋経済枠組み(IPEF:アイペフ)」の発足に向けた協議の開始を表明した。日本も岸田総理大臣が参加を表明しており、計13カ国で発足する見通しだ。バイデン大統領が対中国などで重要視しているIPEFは法的な拘束力を持たない「ゆるい連携」ではあるが、インド太平洋地域で米国型国際基準の巻き返しを狙う。しかし米国がIPEFで最重要課題と位置付けるデジタル基準の内容を分析すると、国際基準の巻き返しの先を見据えた米国の思惑が浮かび上がってきた。