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  • 2023/08/09 掲載

AI時代メディアが生き残るには? 深津貴之氏らが予測、今後メディアはこう進化する

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ChatGPTをはじめとする生成AIの急激な進歩により、今メディア業界は大変化の波に晒されている。「AIはメディアの味方か? 敵か?」をテーマに、AI活用の情報発信で注目を集めるTHE GUILD 代表取締役を務める深津貴之氏、Gunosy 取締役の西尾健太郎氏をスピーカーに迎え、AI活用に取り組む海外メディアの先進事例をはじめ、メディアの生き残り戦略を議論した。両氏が考える、AI時代のメディア像とは。

執筆:フリーランスライター 田邉 愛理

執筆:フリーランスライター 田邉 愛理

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モデレーターは、2022年秋に日本ファクトチェックセンターを創刊したジャーナリストの古田大輔氏が務めた。写真は左から古田氏、深津氏、西尾氏
本記事は2023年7月20日開催「MEDIA DAY TOKYO 2023」(主催:PR TIMES)の講演を基に再構成したものです。記事の内容はイベント当時のものです。

AIがメディア業界の構造を変える

 近年のAI研究の進化は目覚ましく、「ChatGPT」に代表される言語生成AIは、すでに非常に高度な文章生成や要約、翻訳の能力を発揮している。

 モデレータの古田氏に、AIの急速な発展がメディア業界にどのような影響を及ぼすのかを問われた深津氏は、そのインパクトを15世紀にドイツで発明された活版印刷技術になぞらえた。

「活版印刷が登場して聖書が印刷されるようになり、教会の権威や宗教の構造は根本的に変わりました。それほどの大きさで捉えるべき変化です。私は2022年の6月くらいから生成AIについて取り組み始めましたが、メディア業界の構造自体を変える可能性があります」(深津氏)

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インタラクションデザイナーとして活躍する深津氏。現在はnoteのCXOなど、領域を超えた事業アドバイザリーを行っている

 西尾氏も、スマートフォンやクラウドの登場と確実に並ぶ技術トレンドであると賛同。深津氏と同じく2022年の6月から調査を開始し、強く感じたことがあったと話す。

「使い方によっては、AIは個人の能力を大幅に伸ばすことができます。コンテンツを作るメディア側からすると、今まで以上にレバレッジをかけられるテクノロジーです。今はこの波に乗るしかありません。その波の高さや早さも、周りをよく見ていないと適切に乗ることができないので、日々業界の動きを見ながら考えるしかないと思っています」(西尾氏)

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Gunosyで取締役を務める西尾氏は、日本最大級のゲーム攻略wikiサイト「Game8」を運営するゲームエイトの創業者でもある

深津氏・西尾氏が評価するテック企業はどこ?

 生成AIの波をけん引する企業として、深津氏は「マイクロソフトは非常にいい仕事をしている」と評価する。「序盤は出遅れたかに見えたメタも、オープンソース戦略で突出したポジションを取りつつある」と語った。

 西尾氏が注目するのは、インスタグラムの創業者が手がける新ニュースアプリ「Artifact(アーティファクト)」だ。ユーザーにパーソナライズされたニュースを届けるアプリで、釣り見出しまでユーザーに最適化して提供するといった機能を備えている。

 また深津氏は、ブルームバーグが莫大な予算を投じて大規模言語モデル(LLM)を開発中であることに言及。この「ブルームバーグGPT」は金融データに特化してトレーニングされている。

 ブルームバーグのテック部門に知己を持つ古田氏によると、ブルームバーグはメディア企業として唯一といっていいほど大人数のエンジニアを雇用し、メディアのテック企業化を成し遂げた組織であるという。

「ゆくゆくはブルームバーグのような企業が『メディア用言語モデル』の基盤を開発するかもしれません。全世界の出版社やメディアと契約し、メディアは利用料を支払いながらLLMを使うといった未来もあり得ると思います」(深津氏) 【次ページ】日本のメディアがまずすべきこと、「21世紀中盤のメディア」像

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