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- 2007/05/18 掲載
【ナラティブマーケティング(17)】下位概念のインキュベイションマーケティング(2/2)
インキュベイションマーケティングのリピート誘導装置に当たるのが、サイトとなる。ここで企業と顧客は感動により、強い絆で結ばれる。そのためには、真摯な商品情報提供や開発秘話などで感動させることが大切である。またモニターや利用者の感動的な体験談も効果的である。
トライアル装置に当たるのは、ブログである。ブログを書くのは企業や商品への関与度が強い消費者であるので、ここで書かれることは口コミやうわさとして広まる。これが消費者のトライアル意欲をかきたてるのである。
そしてリピート装置に当たるのがSNSである。リアルにおけるリピート誘導装置は主にファンクラブであるが、これと同じ機能をSNSのコミュニティに負わせる。そうすればここが拠り所となって、消費者が集まる。この集まった人たちは周辺の消費者に働きかけて、どんどん新しい顧客を作っていく。これはさながら、ライオンキングに感動した人たちが劇団四季のファンクラブに入って、さらに熱烈な劇団四季ファンになり、自分の周りの人たちを勧誘するようなものである。
このインキュベイションマーケティングはすでに一部で実施してされている。中でもぜひとも参考にしてもらいたいのが、東京電力、サントリー(サントリーオールド)、ライフカードである。次回はこれらの実例に基づいて解説していこう。
村山涼一
中央大学法学部法律学科卒。オリコミ(現オリコム)、講談社、NTTアド、東急エージェンシー、旺文社を経て、現在フリーマーケティングプランナー。現在は、企業のマーケティング業務をアウトソースで請け負い、プランニング、コンサルティング、組織構築、社員教育などを行っている。 |
NTTコム、ドコモ、オリンパス、東京ガスの研修で採用された大ヒット商品ガイド。「必要なのは才能より技術」であると謳う村山式メソッドのコンプリートガイド |
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