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- 2025/01/17 掲載
アクセンチュア流「Copilot×Excel」活用術、データの「分析と加工」が劇的に速くなるワケ
連載:アクセンチュアが実践するMicrosoft Copilot活用術
堺 勝信(さかい・かつのぶ)
アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部 データ&AIグループ
マネジング・ディレクター
北海道大学教育学部卒。企業の経営課題だけでなくその先の社会課題も解決してよりよい未来を創ることをパーパスとしながら、AIグループのAIアーキテクトチームリード 兼 ジェネレーティブAIの日本リード 兼 ビジネス コンサルティング本部でのディスアビリティ・インクルージョンリードを担当。著書に『生成AI時代の「超」仕事術大全』(東洋経済新報社刊)がある。
佐々木 三泰(ささき・みつやす)
アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部 データ&AIグループ
アソシエイト・ディレクター
早稲田大学大学院理工学研究科電気工学修士課程修了。AI Hub プラットフォームを基軸としたAIを基幹システムに組み入れるためのシステム構想立案から実装までを受け持つ一方、AIソリューションの導入プロジェクトのプロジェクトマネジャーを担当。著書に『生成AI時代の「超」仕事術大全』(東洋経済新報社刊)がある。
西島 沙織(にしじま・さおり)
アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部 データ&AIグループ
シニア・マネジャー
明星大学情報学部卒。通信・ハイテク、官公庁、製造等の業界に対して、基幹業務システムの構想段階から実装までを担当。ジョイントベンチャー設立における分析基盤構築などを通じ、データ・AI利活用支援業務に従事するほか、自社内での生成AI活用企画・推進を実施。
平岡 将史(ひらおか・まさし)
アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部 データ&AIグループ
コンサルタント
大阪大学大学院工学研究科電気電子情報工学専攻修士課程修了。ディープラーニングを用いた動画検索や生成AIを用いたシステム運用保守改善など、幅広いAIソリューションのPoCプロジェクトを担当。
高野 拓海(たかの・たくみ)
アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部 データ&AIグループ
アナリスト
慶應義塾大学開放環境科学専攻修士課程修了。通信業界におけるデータ分析モデルの開発及び運用業務に従事するほか、社内での生成AIを用いた業務効率化の支援を担当。
李 相雲(い・さんうん)
アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部 データ&AIグループ
アナリスト
韓国、Dongyang University産業工学科卒。ドライブレコーダーで撮影された事故データを分析し、事故の査定に必要な情報を自動で抽出するシステムの運用保守を担当。
Excelでデータの分析や加工が可能に
Excelでは、データの(1)分析、(2)加工、(3)抽出 の3つのシチュエーションでCopilotを使用することができる。(1)「分析」では、データの集計や分析を素早くかつ正確に行うことを支援してくれる。たとえば、日次の売上データを持っているとき、Copilotに「1週間ごとの売上の平均を教えて」と質問するとすぐに回答してくれる。また、「売上の推移をグラフで示して」と指示すれば、グラフを生成してくれる。
(2)「加工」では、文字列の結合や数値の集計結果などを列として追加・編集することができる。たとえば、氏名や住所などのデータを持っている場合、Copilotに「氏名から姓だけを取り出して」と指示すれば、姓だけを抽出する関数の候補が生成され、列の追加が可能になる。
ほかにも作業管理表でステータスの値が「完了」と「済」で混在している場合などに、「完了と済は、完了に統一して」と指示すれば、「済」と入力されているセルの値を「完了」に置換してくれる。
(3)「抽出」では、条件付き書式を活用して、重要なデータを視覚的に見やすくできる。たとえば、Copilotに「B列の値が100を超えるセルをハイライトして」といった指示を与えると、Copilotは指示に沿った条件付き書式を生成し、セルに色をつけてくれる。
アクセンチュア データ&AIグループの知見の中から2024年2月以降に更新されたExcelのCopilotに関する主要な情報を紹介しよう。
- 1行のヘッダーがあるテーブル形式のデータをCopilotが分析対象として自動で認識するようになり、従来必要であった、データをあらかじめテーブル形式にしておくひと手間がなくなった。
- より複雑な条件付き書式の作成や1つのプロンプトによる複数の数式列の生成が可能になり、使い勝手が向上した。
- CopilotとPython in Excelのコラボレーションにより、より高度な分析を簡単に実行できるようになった(2024年12月時点では英語圏の一部ユーザー向けパブリックプレビュー)。
Copilotはリリース当初と比較すると、細かな点の使い勝手が向上したことによって、アシスタントとしての完成度がますます高まっているように感じる。
また、現時点では一部のユーザー向けにしか公開されていないものの、Python in Excelとのコラボレーションにより、さらに高度な分析や可視化がノーコードで可能になった。 【次ページ】ExcelのCopilotの具体的な活用シーン3選
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