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- 2024/03/28 掲載
文章生成は初級、アクセンチュアが教える最先端の生成AI活用法とは?
ChatGPTがもっともらしい文章を生成できる理由
OpenAIのChatGPTが2022年から大きな話題となり、文章の作成やブレインストーミング、プログラミングなどに使ってみた、という読者も多いだろう。流暢に文章などが生成される様に、驚いた読者もいるかもしれない。実は、その原理は意外とシンプルで、文の綴りから、次に来る文言を正確に予測できるように学習しているだけなのだ。
ChatGPTは大規模言語モデル(LLM)の一例で、言語モデルは古くから存在し、言語の自然な並びや文脈を予測することができる。
ChatGPTが世界中で大きな話題になるほどモデルの性能が向上した背景には、いくつかの重要な要因があるのだ。
ChatGPTを支える仕組みを図解
以下はChatGPTを支える4つの仕組みである。モデルの規模:GPT-シリーズはその進化を通じて、パラメーター数が指数関数的に増加させ(GPT-1は1.17億、GPT-2は15億、GPT-3では1750億)、これにより性能が劇的に向上した。
大量の高品質な学習データ:インターネット上に存在する論文や書籍、ブログ、フォーラム、ニュースなどから得られるデータを活用している。これにより、豊富な知識と高品質な回答が生成できるようになった。
人間のフィードバック:モデルが生成した内容の優劣を人間が評価し、それに基づいてモデルが再学習することで、人間が好む出力を生成する能力が向上した。
この4つ以外にも実はさまざまな工夫がある。ChatGPTの応答には「ランダム性」が取り入れられており、これにより興味深い文章生成が可能になった。単に次に来る確率が高い単語を選ぶだけでなく、意図的に確率のランクが低い単語を選ぶことで予測可能性を低下させ、変化に富んだ回答を生成しているのだ。
「GPT-4 with Vision」という画像を理解する機能にも注目したい。画像の中の物体を認識する技術は近年発展してきているが、GPT4 withVision はそれとはまるで別次元の画像解読能力を備えている。画像に書かれている笑い話のポイントを教えてくれたり、サッカーの試合のスクリーンショットを連続で入れることで本物の試合の解説のようなナレーションを自動生成したりする。
利用者の要求に応じてコンピュータとつなぎ、プログラムを生成・実行し、さらに結果を利用者に説明できるプラグインもある。この機能を使えば、ITの知識がなくてもデータサイエンティストのように専門性の高いデータ分析業務の一部をこなせるようになる。
さらにOpenAIは2024年1月に、有料ユーザー向けChatGPTカスタマイズ版用マーケットプレイス「GPT Store」を発表した。誰でもGPTのプラグイン機能を組み合わせたアプリをつくれるようになり、日常のカレンダー管理や学生向けの課題解説、受験準備から、デザイナー向けのロゴ設計、科学者向けの論文調査まで広い領域に対応するさまざまなアプリがあっという間に開発された。
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