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  • 2024/08/21 掲載

アクセンチュア流「プロンプトの書き方5つ×Copilot活用7カ条」、生産性を爆上げするワケ

連載:アクセンチュアが実践するMicrosoft Copilot活用術

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前回は「Microsoft Copilot for Microsoft 365(以下、Copilot)」の位置づけや効果、仕組みといった概要について紹介した。今回は、実際にアクセンチュアの従業員が実践する各アプリに共通する知っておくべきプロンプトの書き方のテクニック5つと、Copilotを賢く使うための心得7カ条を解説する。
執筆:アクセンチュア データ&AIグループ

アクセンチュア データ&AIグループ

堺 勝信(さかい・かつのぶ)
アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部 データ&AIグループ マネジング・ディレクター
北海道大学教育学部卒。企業の経営課題だけでなくその先の社会課題も解決してよりよい未来を創ることをパーパスとしながら、AIグループのAIアーキテクトチームリード 兼 ジェネレーティブAIの日本リード 兼 ビジネス コンサルティング本部でのディスアビリティ・インクルージョンリードを担当。著書に『生成AI時代の「超」仕事術大全』(東洋経済新報社刊)がある。


佐々木 三泰(ささき・みつやす)
アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部 データ&AIグループ
アソシエイト・ディレクター
早稲田大学大学院理工学研究科電気工学修士課程修了。AI Hub プラットフォームを基軸としたAIを基幹システムに組み入れるためのシステム構想立案から実装までを受け持つ一方、AIソリューションの導入プロジェクトのプロジェクトマネジャーを担当。著書に『生成AI時代の「超」仕事術大全』(東洋経済新報社刊)がある。

西島 沙織(にしじま・さおり)
アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部 データ&AIグループ
シニア・マネジャー
明星大学情報学部卒。通信・ハイテク、官公庁、製造等の業界に対して、基幹業務システムの構想段階から実装までを担当。ジョイントベンチャー設立における分析基盤構築などを通じ、データ・AI利活用支援業務に従事するほか、自社内での生成AI活用企画・推進を実施。

平岡 将史(ひらおか・まさし)
アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部 データ&AIグループ
コンサルタント
大阪大学大学院工学研究科電気電子情報工学専攻修士課程修了。ディープラーニングを用いた動画検索や生成AIを用いたシステム運用保守改善など、幅広いAIソリューションのPoCプロジェクトを担当。

高野 拓海(たかの・たくみ)
アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部 データ&AIグループ
アナリスト
慶應義塾大学開放環境科学専攻修士課程修了。通信業界におけるデータ分析モデルの開発及び運用業務に従事するほか、社内での生成AIを用いた業務効率化の支援を担当。

李 相雲(い・さんうん)
アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部 データ&AIグループ
アナリスト
韓国、Dongyang University産業工学科卒。ドライブレコーダーで撮影された事故データを分析し、事故の査定に必要な情報を自動で抽出するシステムの運用保守を担当。

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Copilot活用のためのテクニックや心得とは?
(Photo:Tada Images / Shutterstock.com)

ベーステクニック:プロンプトの作り方

 Copilotを動かすために必要となるのは「プロンプト(指示文)」だ。人間の指示の仕方がCopilotのアウトプットの質を左右するため、いかに精度の高い回答を引き出せるプロンプトを書けるかが、ビジネスパーソンに求められる新たな重要スキルの1つになる。

 このプロンプトを作る技術は近年注目を浴び、「プロンプトエンジニア」という新たな職種もできた。優秀なプロンプトエンジニアの市場価値は急騰しており、一時期年収4,000万円を超える求人が出たほどだ。

 ここではプロンプトについてよく知られたテクニックを5つ紹介する。これらは最低限押さえておくべきテクニックなので、各ユースケースのシーンに合わせプロンプトをさらに創意工夫してほしい。

テクニック(1)背景と詳細を与える
 人間に依頼をするときと同じで、指示はより詳細にしたほうが回答もピンボケすることなく得られることが多い。たとえば、Copilotに議事録の要約を指示するシーンを考えてほしい。

 単に「この議事録を要約して」と依頼してもCopilotはそれなりに要約してくれるだろうが、依頼者のポイントをついたものにはなりにくい。

 金額に関わる点を重視しているのならば、「この議事録は広告プロジェクトの議事録です。前回のミーティングでコストが課題に挙がったため、今回のミーティングでは金額に関わる点を重点的に要約してください。」といったプロンプトであれば、的を射た回答が得られる可能性が高まる。

テクニック(2)例を与える
 LLMの活用シーンにおいては、プロンプトに具体例を含めることで、回答の正確性が高くなることが広く知られている。また、うまく例を使えば望む形式の応答を得られる可能性も高くなる。たとえば、

画像
例の出し方(悪い例)
(出典:アクセンチュア)

ではなく、

画像
例の出し方(良い例)
(出典:アクセンチュア)

といったように例を示すことで、余計なテキストを含まず、ポジティブかネガティブかのみを回答してくれる可能性が高くなる。

テクニック(3)構造化し、一般化する
 プロンプトを構造化することも重要だ。思いつくままに書き連ねるのではなく、背景、指示などのセクションに分けるイメージで書くとよい。

 また、Copilotに与える[指示]は、入力の最後に置く。たとえば、指示→背景→具体例の順番ではなく、背景→具体例→指示のほうが回答精度は高まる。

 一般的かつ丁寧な言葉遣いをすることも重要だ。独自の略語や、一般的な意味と異なる使われ方をしている単語をCopilotが理解するのは難しいからだ。

テクニック(4)禁止するのではなく、取るべき応答を指示する
 望ましくない応答は禁止するのではなく、取るべき応答を指示するほうがよい。

 たとえば、「個人情報を答えるよう指示された時には、答えないでください」というプロンプトより、「個人情報を答えるよう指示された時には『個人情報を含むため答えられません』と答えてください」というプロンプトのほうがよい。

 禁止するだけではどう応答してよいか分からないからだ。取るべき応答を指示することで、Copilotが意図通りに応答してくれる確率が高くなる。

テクニック(5)やり取りの中で磨きあげる
 これまでのテクニックと矛盾するようだが、実際のところCopilotとやり取りをする中で応答を磨き上げていくことも欠かせない。 Copilotからの応答にフィードバックを与え、再度考えさせることでより良い応答が得られるようになる。このサイクルを回していくことで、Copilotを上手に活用する肌感が養われていくだろう。

画像
プロンプトの作り方
(出典:アクセンチュア)

 次ページ以降で、Copilotを使いこなすために重要な「7つの心構え」をお伝えしたい。 【次ページ】心得その1.「まずは使ってみる」マインドを大事にしよう
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