- 2025/10/28 掲載
「AI API市場」はどこまで伸びる?生成AIブームの裏で「爆伸び中」の新市場を徹底図解
世界の主要調査会社200社と正規代理店販売契約を結び、日本をはじめとする世界各所で市場調査レポートを提供している。レポートの取扱数は13カテゴリ30万点におよぶ。レポート販売のほか、提携先への委託調査の仲介や、生成AIを搭載したビジネス分析プラットフォームを取り扱う。
企業URL:https://www.gii.co.jp/
AI API市場とは? 生成AIの普及が生み出す新市場
AI APIが話題に上がるようになったきっかけは、生成AIの登場です。これが、APIとエッジデプロイメント(注1) のセキュリティ確保に特化したソリューションやサービス企業にとって、新たなビジネスチャンスとなりました。AI APIは、事前学習済みのモデルやカスタマイズ可能なモジュールなど、さまざまな機能に基づいて柔軟に利用できます。調査会社MarketsandMarketsによると、世界のAI API市場は2025年~2030年の間に32.2%の年平均成長率(CAGR)で拡大。市場規模は2025年に444億米ドル(約6兆6,800億円)と推定され、2030年には1,791億米ドル(約26兆9,400億円)に達すると予測されています。
この急成長の要因としては、企業におけるリアルタイムな意思決定ツールの需要拡大や、自然言語処理とコンピュータービジョン機能の導入増加、インテリジェントオートメーションや会話型AIツールの普及などが挙げられます。
AI APIは顧客行動、市場動向、業務の非効率性を把握し、効果的な戦略立案に役立つと期待されています。実際、DX施策の一環として、カスタマイズ可能で拡張性のある手段を模索している企業も多いでしょう。
【製品タイプ別】圧倒的に需要が高いのは?
AI API市場は、製品タイプ別に見ると、コンピュータービジョン、テキスト、スピーチ/ボイス、文書解析、翻訳、生成AI、その他に分類されます。このうち、コンピュータービジョンAPIが最大の世界市場シェアを占めており、2025年に123億米ドル(約1兆8,500億円)、2030年には466億米ドル(約7兆100億円)に達する見込みです。
コンピュータービジョンAPIの需要が高い理由としては、さまざまな業界で業務を自動化・効率化できる点が挙げられます。これにより、企業は視覚データを正確に処理し、意思決定の精度向上、コストの削減、生産性の向上を実現できるようになるでしょう。
生成AI APIの需要も高まっています。これは、コンテンツの自動生成、ユーザーパーソナライゼーションの強化、業界横断的なイノベーションの推進、ビジネスプロセスとアプリケーションの合理化によるコスト削減などを促進する可能性があるためです。
【機能別】「カスタマイズ可能モデル」が急拡大
機能別に見ると、カスタマイズ可能なAI APIモデルが世界市場で最大のシェアを占め、2025年の274億米ドル(約4兆1,200億円)から2030年には1,078億米ドル(約16兆2,200億円)に成長する見込みです。カスタマイズ可能なAI APIモデルは、企業が特定のニーズに合わせてAI機能を微調整することができ、一般的な訓練済みモデルと比較してより高い柔軟性と精度を備えています。これにより、企業はドメイン固有のデータでAIを訓練し、業界や企業の要件に適合した成果物を得ることが可能となります。 【次ページ】競争激化中……AI API市場の主要プレイヤーと各社動向
AI・生成AIのおすすめコンテンツ
AI・生成AIの関連コンテンツ
PR
PR
PR