- 2025/12/23 掲載
Alphabet、インターセクト・パワーを約47.5億ドルで買収 AI推進に向け電力インフラを強化
AIインフラに必要となる電力供給の確保と安定化を図る戦略
AlphabetのCEOサンダー・ピチャイは声明で、同社のAI・クラウド事業の急成長に伴い、データセンターの電力需要が大幅に増加している点を踏まえ「電力インフラの確保と効率的な開発は競争力の基盤となる」と述べ、インターセクトの技術・開発力を取り込むことで、データセンター向けの発電能力を強化すると説明している。
報道によればインターセクトは再生可能エネルギーや電力貯蔵ソリューションの開発、施設向けの電力供給に強みを持つ企業であり、特に再生可能エネルギーを中心とした電力開発プロジェクトとデータセンターの連携モデルを展開してきた。Alphabetはこれを通じ、今後さらにAIワークロードに対応するための安定・多様な電力供給体制を構築する狙いだとしている。
この買収は、昨今のAIインフラ競争が電力確保という新たな競争軸を生んでいることを反映している。大規模AIモデルの学習・推論には膨大な計算リソースが必要で、それに伴う電力消費量が問題視されている。こうした背景から、データセンター運営企業はグリッド(送電網)からの電力だけでなく、自社で発電や再生可能エネルギー開発を推進する動きを加速させている。
報道各社は今回の買収がAlphabetのAI戦略全体におけるインフラ強化の一環である点にも触れている。具体的には、再生可能エネルギーの導入や現地での電源開発を通じて電力供給の信頼性とコスト効率を高めることが可能になり、将来的に生成AIやクラウド事業の拡大を支える基盤となるとの見方が示されている。
一方で専門家の間では、こうした大規模な電力インフラ投資が地域電力需給や経済への影響についても議論が出ているが、Alphabet側はコミュニティやグリッド運営者との協調を強調しつつ、クリーンエネルギー比率の向上と電力供給の安定化の両立を図る考えを示している。
この買収は、AIの進展とともに求められる電力需要の急増に先んじて対応する動きとして位置付けられ、データセンターとエネルギー供給を一体化した戦略の象徴的事例として評価されている。 Alphabetは今後もAIインフラと電力インフラの統合を進める方針を示している。
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