- 2026/03/02 掲載
米軍、イラン攻撃にアンソロピックのAI「Claude」を使用か
「AI安全性」を巡る対立から、政府機関での使用停止を命じたわずか数時間後に使用
海外メディアや地元メディアなどの報道によると、米国防総省や中東を管轄する米中央軍は、イラン指導部への精密攻撃において、Claudeを膨大な傍受データの解析や情報評価、標的の特定、および戦闘シナリオのシミュレーションの目的で利用したと報道されている。今回のイラン攻撃は、米CIA(中央情報局)による事前の情報把握に基づく作戦であり、CIAによる情報収集の過程でもClaudeが用いられたとされる。
また、2026年1月に実施された米軍によるベネズエラのマドゥロ大統領拘束作戦においても情報収集と最適な作戦ルート抽出のシュミレーションにも同システムが使われていた。
アンソロピックは2024年6月から米国防総省にAIサービスを提供してきたが、同社の利用規約では大量監視や完全自律型兵器へのシステム転用を禁止している。国防総省側は軍事的用途での利用を可能にするようセーフガードの撤廃を求めたが、アンソロピック側がこれを拒否したことで対立が表面化した。
これを受け、トランプ米大統領は2月27日、政府機関におけるアンソロピック製品の使用を即時停止すると発表した。さらにヘグゼス国防長官は同社をサプライチェーンリスクに指定し、取引を制限する方針を示した。この決定に伴い、最長6カ月の移行期間を設けてシステムの使用を段階的に取りやめる措置がとられた。
しかし、この事実上の排除宣告からわずか数時間後に行われたイランへの軍事作戦において、引き続きClaudeが実戦投入される事態となった。アンソロピック側は国防総省の措置に対して法廷で争う姿勢を示す一方で、移行期間中の作戦や顧客への混乱を防ぐための協力は継続すると表明している。
他方で米国防総省は、同業のオープンAIと同省の機密ネットワークへのシステム導入に関する新たな契約を直ちに締結した。OpenAIは、人間の関与を前提とすることや国内での大規模監視の禁止といった条件のもとで国防総省と合意に至っている。
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