- 2026/03/27 掲載
絶対危険?でも欲しい…「OpenClaw」を安全に使い倒す“5万円以下”のオススメPCとは(2/3)
5万円以下で選べる「4つの道」
OpenClawの頭脳はクラウド上のAI(Claude、ChatGPTなど)であり、手元のマシンは指示の送受信を行う中継地点にすぎない。AI画像生成や動画編集に使うような高性能マシンは不要だ。公式の最小要件はメモリ2GB、推奨は4GB以上。ただし、ブラウザの自動操作を使う場合はブラウザ1つで1~2GBのメモリを消費するため、メモリ8GB以上が現実的なラインになる。使っていない古いPCがあるなら、まずそれを試すのが手っ取り早い。メモリ8GB以上ならば十分だ。ノートPCでもたいていは蓋を閉じたまま運用できる。新たに調達する場合、話題になっている選択肢は4つある。主要CPUのベンチマークを先に示しておく。
なお、以下の価格情報はいずれも2026年2月時点のものであり、中古市場やセール、為替変動によって変わり得る。
■Mac mini M1(中古)──CPU性能は群を抜くが、拡張性は皆無
ヤフオクで3万2,000~3万8,000円、中古ショップでも4万4,000円前後で手に入る。CPUのベンチマーク(Geekbench 6シングルコア約2400)は今回の候補中で最も高く、利用者コミュニティでも「OpenClaw専用機で最も人気のある構成」と評されている。macOSはLinuxに近い環境のため、OpenClawがネイティブに動作する。消費電力は待機時わずか7Wで、つけっぱなしでも月の電気代は約180円だ(電気料金を35円/kWhとした場合)。
弱点はメモリを拡張できないことだ。Apple Siliconの構造上、後から増設する手段がない。5万円以下で入手できるのは8GBモデルに限られるため、ブラウザの自動操作を多用する使い方だとメモリが足りなくなる場面も出てくる。ストレージの増設もThunderbolt/USBによる外付けのみ。OpenClawブームで世界的に人気が高く中古品は入手しにくくなっており、より高性能だが値段も高いM2に関心が移りつつある。
■Windows ミニPC(N100 / Ryzen 5)──コスパと拡張性の両立
インテルN100搭載モデルが2万5,000~3万円台、AMD Ryzen 5 7430U搭載モデルが3万2,000~5万円。メモリ16GBが標準で、DIMMの換装で64GBまで拡張できる機種もある(N100は16GBが最大)。CPUベンチマークはN100がM1の約50%、Ryzen 5が約75%だが、OpenClawの仕事の大半は「クラウドAIからの返答を待つ時間」であり、手元の処理速度が体感に影響する場面は限られる。待機時の消費電力はN100が7W前後、Ryzen 5が12W前後だ。
WindowsでOpenClawを動かすにはWSL2(マイクロソフト公式のLinux互換機能)を使う。CPUやメモリに若干のオーバーヘッドはあるが、実用上の問題は小さい。ブラウザ自動操作など負荷の高い処理を多用するならRyzen 5が安心だ。後からメモリやストレージを自分で交換・増設できるのが最大の利点で、「まず16GBで始めて、足りなくなったら32GBに」という段階的な運用ができる。GMKtecやMINISFORUM、ACEMAGICなど多くのメーカーから製品が出ており、アマゾンで気軽に購入できる。
■Raspberry Pi 5──最省電力だが速度に難あり
教育用に開発された手のひらサイズのコンピューターだ。8GBモデルのスターターキットで2万5,000~3万3,000円。16GBモデルは3万~3万8,000円。消費電力は待機時約3~4Wと全候補中最小で、3年間の電気代は約3,000円で済む。OSはLinuxなので、OpenClawはネイティブに動く。
ただし、CPUベンチマークはM1の約35%にとどまる。指示を出してから反応が返るまで数秒かかるという報告もあり、体感の差は無視できない。価格面でもN100ミニPCと大きな差がなく、16GBモデルにNVMeストレージを追加すると合計でミニPCを超えることもある。安さに惹かれて選んだ結果、追加投資で差が縮まるパターンだ。Linuxに慣れている人にとっては設定が楽という利点はある。
■クラウドVPS──場所を選ばないが、長期では割高
自宅に機器を置かず、インターネット上のレンタルサーバで動かす方法だ。いわゆるVPS(仮想専用サーバ)を借りる。
初期費用ゼロで即日使い始められるのが利点だ。ただしContaboは3年使い続けると総額約5万3,000円になり、N100ミニPCを買うより高くつく。Oracle Cloudの無料枠なら24GBメモリを月額0円で使えるが、利用率が低いとサーバを回収される仕様があり、予告なくアカウントごと削除されたという報告も複数ある。大切なデータを預ける先としてはリスクが高い。 【次ページ】Ryzen 5で直面した「苦戦ポイント」とは
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