• 2026/03/31 掲載

仏Mistral AI、8億3000万ドル調達、欧州最大級のAIインフラを構築

パリ郊外にAIデータセンター、NVIDIAのGPUを1万3800基導入

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フランスの人工知能開発企業であるMistral AIは、パリ近郊のデータセンター構築に向けて銀行団から8億3000万ドルのデットファイナンスを実施した。この資金を活用し米NVIDIAの最新GPUを1万3800基導入する。株式の希薄化を防ぎながら巨額のインフラ投資を行い、欧州圏内での計算資源の自立とデータ主権の確立を図る。
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(画像:ビジネス+IT)
 資金調達は増資ではなく負債として返済義務を負う融資の形態をとった。創業メンバーや既存株主の持ち分を希薄化させずに、資本集約的なインフラ投資に必要な巨額の資金を確保する狙いがある。融資を提供する銀行コンソーシアムには初期から同社を支援するフランス公立投資銀行のBpifranceやBNPパリバのほか、英HSBCや日本の三菱UFJ銀行など計7行が参加し、このインフラ計画の安定性を裏付けている。

 調達した資金はパリ南部のエソンヌ県ブリュイエール・ル・シャテルに展開する専用データセンターへの設備投資に充てられる。フランスのデータセンター事業者であるエクレリオンが運営する同施設に、NVIDIAの次世代AI基盤であるGB300を1万3800基導入する。高密度ラックを活用して初動段階で総容量44メガワットの計算インフラを構築し、2026年6月末までに稼働を開始する。

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【図版付き記事はこちら】仏MistralAI、8億3000万ドル調達、欧州最大級のAIインフラ構築へ(図版:ビジネス+IT)

 Mistral AIは自社基盤モデルの学習と推論ワークロードの処理能力を大幅に引き上げる。同社は2023年4月に元Google DeepMindやMetaの研究者らによって設立された。透明性の高いモデルの提供を通じたAI技術の民主化を掲げており、フランス国内で物理的な計算インフラを所有および運用することで防衛産業や政府機関などの顧客に対して高いレベルのデータ保護体制を提供する。

 欧州のデータが国外の法規制の影響を受けない環境を整備することは、米国や中国のテクノロジー企業への依存を脱却し欧州圏内のAI主権を確立する国家レベルの戦略と一致している。今後は2027年末までに欧州全体で合計200メガワットの計算容量を稼働させる計画である。

 スウェーデンのクリーンエネルギーを活用したデータセンター拡充や、中東の投資ファンドを交えてフランスに1.4ギガワット規模のAIキャンパスを建設するプロジェクトも進行している。独自の計算資源を競争力の源泉とし巨大資本を有する競合他社に対抗する構えである。

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