• 2026/07/05 掲載

Anthropicが科学研究向けAIワークベンチ「Claude Science」を発表

科学者が文献調査、データ解析、論文執筆をひとつのアプリで

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Anthropicは2026年6月30日、科学研究の全工程を単一環境で完結させるAIワークベンチ「Claude Science」のベータ版を発表した。既存のAIモデルと60以上の科学データベースを統合し、データ解析から論文作成までの作業を効率化する。研究の再現性を担保する仕組みを備え、生命科学分野の生産性向上を目指す。
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(画像:ビジネス+IT)
 Anthropicが公開したClaude Scienceは、科学者が文献調査、データ解析、図表作成、論文の原稿執筆をひとつのデスクトップアプリ上で実行できる作業環境だ。新しいAIモデルの発表ではなく、同社の既存のClaudeモデルを基盤に、UniProtやPDBといった60以上の科学データベースや計算インフラを接続している。

 システムは調整役、専門、レビューアの3つのエージェントが連携して動作する。研究者が自然言語で指示を出すと、AIがPythonやRなどのコードを生成し、サンドボックス環境内で実行する。NVIDIAのBioNeMoとも連携しており、タンパク質の構造予測や配列生成モデルに直接アクセスして、3D構造やゲノム情報などを視覚化できる。

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【図版付き記事はこちら】米Anthropicが科学研究に特化したモデル「Claude Science」発表(画像:ビジネス+IT)

  このシステムは研究成果の再現性と監査可能性の確保を重視して設計されている。生成された図表には、使用されたコード、実行環境、手順の説明、会話の全履歴が保存される。専任のレビューアエージェントが引用や計算の整合性を確認することで、誤った情報や根拠のない数値の出力を事前に防ぐ仕組みを採用している。

 Allen Instituteの研究チームは本システムを導入し、過去に2年を要したレビュー論文の作成作業を数週間に短縮した。Novo Nordiskの元最高科学顧問も、新薬候補物質の探索にかかる期間を大幅に削減できると評価した。同時にAnthropicは中間モデルのSonnet5を発表し、Amazonとの利用料金体系をトークンベースへ移行する動きを見せている。

 同社のダリオ・アモデイ最高経営責任者は強力なAIモデルの悪用を防ぐため、資格が検証された機関のみにアクセスを制限する安全規制の必要性を主張した。 Claude ScienceはmacOSとLinux向けに提供され、ClaudeのPro、Max、Team、Enterpriseプランのユーザーが利用できる。組織向けのプランでは管理者の有効化設定が求められる。Anthropicはシステムの普及に向け、最大50のプロジェクトに各3万ドルの利用枠を提供する研究助成プログラムの募集を開始した。

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