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- 2026/11/07 06:10 掲載
OpenAI サム・アルトマン氏が明かした顧客の“意外な本音”、なぜトークン課金廃止か
なぜ顧客はトークン課金を選んだのか
米オープンAIのサム・アルトマンCEOは、次のモデルでトークン単位の課金をやめる案を検討していたと明かした。利用者から指示を受け、それに対して価格を提示する方式だ。しかし、顧客の反応は否定的だったという。10月29日公開のポッドキャストCheeky Pintで、その経緯を語った。「何にお金を払っているのか、何らかの形で知る必要がある」。同氏は、顧客の反応をこう紹介した。料金を示されるだけでは納得できず、計算の根拠も知りたいということだ。今回の発言は見送った案の説明であり、料金改定の告知ではない。対象となったモデル名や検討時期も明らかにしていない。
トークンは、AIが文章を処理するときに使う単位で、文字や単語の一部などに当たる。現在の同社のAPI料金表も、文章を扱うモデルでは100万トークンあたりの入力・出力料金などを示している。APIは、自社のシステムなどからAIの機能を利用するための仕組みだ。
企業にとっては、請求額が増えた理由を確かめられるかどうかも大切になる。利用が増えたのか、1回の処理にかかる費用が上がったのか。それを調べる手掛かりとなるのが使用量の記録だ。ただし、トークン数が分かれば、AIの費用を簡単に予測できるというわけではない。
短い回答でも、AIの利用料は安くない?
AIの画面に表示される文章と、課金の対象になる処理量は同じではない。回答が短くても、その裏で多くの処理が行われていることがある。オープンAIの公式解説によると、同じ文章でもモデルや言語によってトークン数は変わる。また、推論モデルが回答を出す前に内部で使うトークンも、出力の使用量として課金される。画面上の回答だけを見ていても、そのすべてを把握できない仕組みだ。
AIに渡す情報も、利用者がその場で入力した質問だけとは限らない。FinOps Foundationの解説は、会話履歴、参照文書、処理のやり直し、複数のAIエージェント間のやり取りなどを、トークン消費に影響する要因として挙げている。
つまり、同じ質問でも、システムがどの情報を添えてAIに渡すか、何回処理を繰り返すかによって使用量が変わる。利用者から見れば1回の依頼でも、裏では複数回のAI利用が発生し得る。質問の件数だけで予算を見積もると、この違いを見落としかねない。
この構造を踏まえると、料金表で単価の安いモデルを選ぶだけでは不十分だ。安いモデルでもやり直しが多ければ、期待したほど費用は下がらない。比較すべきなのは、実際の仕事を終えるまでにかかった金額である。 【次ページ】請求書だけではAIの費用対効果は分からない
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