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- 2026/11/07 04:05 掲載
AIでCEOと弁護士になりすまし約200億円詐取、米司法省が3人起訴 自社は大丈夫か
起訴されたのはJacob Soall被告、Sharon Hazan被告、Guy Sheetrit被告。起訴状によると、3人は共犯者とともに2024年から2026年にかけて、企業の経営幹部や大手法律事務所の弁護士の声や映像をAIで模倣し、社員をだまして世界各地の銀行口座へ送金させた。発表文はこの技術を「スーパーインテリジェンス(SI)」と呼んでおり、ツール名には触れていない。
手口は段階的だった。まずCEOを名乗って社員に接触し、機密の金融取引への協力を求める。通話ではCEOの声や映像を模倣し、取引に関わるという国際的な法律事務所の弁護士への連絡を指示する。その弁護士役も被告側が演じ、特定の口座への高額送金を指示したという。Soall被告は主に英国の弁護士役を担い、同僚に通話の内容を話さないよう説得する文言を含む手書きの台本「Lawyer Call」を使っていたとされる。
被害を受けたのは、米国の病院や銀行、英国のフィンテック企業など。送金先は米国や欧州、アラブ首長国連邦(UAE)、シンガポール、中国などの口座に及び、資金は暗号資産に換えられて出所が隠されたという。
Soall被告は6月17日、Hazan被告は8月5日にスペインで、Sheetrit被告は9月7日に英国で逮捕された。3人の身柄引き渡しの請求は審理中。電信詐欺や重大な身元盗用、資金洗浄などの罪に問われており、電信詐欺と資金洗浄の最長刑期は各20年となる。Hazan被告は資金洗浄を担ったとされる。起訴内容は申し立てにすぎず、被告は無罪と推定される。
米ニューヨーク南部地区連邦検事のジェイミー・マクドナルド氏は「SI技術には大きな可能性がある。だが、この新技術を使って犯罪目的を追求しようとする者がいることを、社会は認識すべきだ」と述べた。ディープフェイク詐欺による世界の被害額は、2025年第1四半期だけで300億円近くに達したと報告されていた。
では、なぜ社員たちは、CEOの声と映像に加えて弁護士による「裏付け」まで示され、送金に応じてしまったのか。背景には、先行する香港の巨額事件と、FBIがまとめた直近の被害統計、そして発表では触れられていない被害の広がりがある。
・「疑い」を打ち消す偽の確認手段、香港の巨額事件との共通点
・FBI統計が示す、AI絡みの被害がここまで膨らんだ現実
・個別に公表された被害は全体のどれだけか、残りの行方
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