業界天気図は各業界の生産や販売、売り上げ、収益動向などから景況感を総合的に判断したもの。最も景気が良い状態を「快晴」とし、以下「晴れ」、「薄日」、「曇り」、「小雨」、「雨」、最も景気が悪い状態を「雷雨」と7段階で表している。

　2010年度の業界天気予測は、対象50分野のうち36分野で「景気が悪い」を示す雨もようは、小雨が13、雨が17、雷雨が6となった。

天気	快晴	晴れ	薄日	曇り	小雨	雨	雷雨
2009年度	0	1	3	7	12	13	14
2010年度見通し	0	2	3	9	13	17	6
増減	±0	1	0	2	1	4	-8

　だが、2009年度と比較すると、天気の「改善」は18分野にのぼる一方、「悪化」はわずか1分野にとどまった。

改善	横ばい	悪化
18	31	1

　同社の分析によれば、製造業の多くが2009年度上半期を底にして業績改善傾向が強まっていることや、建設や小売などの内需関連業界においても下げ幅が緩やかになってきたことが要因だという。

　とはいえ、2009年度の天気について「改善」を予測した18分野をみると、うち13分野が「雨」→「小雨」や「小雨」→「雨」など小幅の改善にとどまっており、本格回復とは言えない状況。

　2010年度は国内経済が最悪期を脱しつつも、回復は依然として手探りの状況が続き、足元を見すえながら次の成長を模索する動きになるものとみて、依然予断を許さない状況としている。

「快晴」「晴れ」の分野
2010年度も「快晴」はゼロ。「晴れ」の分野は「総合商社」「テレビ・ネット通販」の2分野。

「薄日」の分野
「薄日」は、「医薬品製造」「ファーストフード」「教育サービス」の3分野。

「曇り」の分野
「曇り」は、「石油化学基礎製品製造」や「家電小売」などのほか、「インターネットサービス」「ソフトウェア」「ネット広告」などのIT関連業界を含む9分野。

「小雨」の分野
「小雨」は、「銀行（主要行）」「住宅（戸建て）」「産業機械」「家電製造」など13分野。

「雨」「雷雨」の分野 「雨」は「機械」関連や「住宅」関連、「半導体製造」「百貨店」「人材派遣」など19分野。「雷雨」は「建設」や「出版」「自動車製造」など７分野。