液晶一体型PCをビジネスで利用するメリットは?
ビジネス向けの液晶一体型PCがさまざまなメーカーから発売されている。オフィスで液晶一体型PCを利用するメリットは何だろうか。まず、スタイリッシュなデザインで専有面積が小さいため、オフィスの限られたスペースを有効に使えること。そして、ケーブルなどの配線が最小限ですむため取り回しがしやすいこと。そして、ノートPCよりも大きくて見やすい画面、ノートPCでは得られないような高性能を低コストで導入できることなどが挙げられる。
1日中画面に向かってデータ入力を行う必要がある経理業務、さまざまな資料や素材からプレゼンテーション資料を作成するなどの作業が必要な営業業務では、大きな画面を中心とした使い勝手の良さは作業の能率アップに貢献するだろうし、デザインの良さや省スペース性は人目に触れることが多い窓口業務などに適していると言える。
このように実際のビジネスシーンを想定すると、液晶一体型PC選びにおける比較のポイントが見えてくる。比較といっても、CPUや搭載メモリ、ハードディスク……そのような基本スペックの比較はナンセンスだ。ビジネス向けPCでは顧客のニーズに合わせてカスタマイズしてオーダーできるCTO(BTO)への対応が一般的になっている現在、これらの基本スペックのちょっとした違いを取り上げても意味は少ない。本来比較しなければならないのは、通常のスペック表に現れない細かい配慮、使い勝手などに関する部分である。
今回は、そうしたビジネスPC購入時に「本当に気にすべきポイント」に絞って、各社の最安値クラスの液晶一体型PCを比較していこう。今回取り上げるのは、日本HP「HP Compaq 6000 Pro AiO」、デル「Vostro 320 一体型」、日本電気(NEC)「Mate J タイプMG」、レノボ・ジャパン「ThinkCentre A70z All in One」、富士通「ESPRIMO K550/A」の5機種で、点数は10点満点で表記している。