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  • 2010/08/16

あなたの死後、ブログやSNSのアカウントはどうなる?発展する“死後のオンラインビジネス”【○○はビジネスになるか(13)】

高齢者利用の進むネットで新しい商機も

今年5月、ALS(筋萎縮性側索硬化症)との闘病の末、47歳で亡くなったコメディアン、カーラ・ジルベール・スミスさんが生前に用意し、その死後、ブログとYouTubeにアップされたビデオ「天国からのメッセージ」が注目を集めている。スミスさん本人が背中に羽、頭の上に光輪といういでたちで、「楽しくやってるから心配しないで」と明るく語りかけるこのビデオは、生前彼女を知らなかった人をも涙ぐませ、大きな評判を呼んでいる。インターネットの利用が日常的になるほど、ユーザーの人生の記録(ライフログ)はネット上に残ってゆく。実はインターネットは、亡くなった人をしのぶのにも向いた場所ではないだろうか。今回はちょうどお盆ということもあって、発展を続けている“死後のオンラインビジネス”の動向をご紹介したい。

行宮翔太

行宮翔太

ローカルTV記者、全国紙記者を経て、ITやビジネス分野のライティングを手がける。NTTPCコミュニケーションズ運営時のCNET、(株)ガリレオの「Infostand」などで執筆。四半世紀以上前に数年間住んだインドが“IT先進国”になったことを、どうしても信じられない。

オンライン墓地の登場

 インターネットが一般ユーザーに普及し始めたころから、オンラインの墓地サービスというものが存在した。たとえば墓石のイラストに遺影と墓誌銘を入れたようなデザインのサイトで、故人へのメッセージを書く“記帳簿”がついていたりした。ウリは「いつでも墓参りができる」だ。当時はまだ、インタラクティブなサービスではなく、単に名前を載せる看板のようなものだったが、その後も「オンライン墓地」は地道に発展を続けている。

 1990年代半ばに創業したフォーエバー・エンタープライゼスは、2002年ごろ、ビデオを活用したオンライン霊園を提供して評判になった。「ライフストーリー」と呼ぶサービスは、ユーザーの人生を写真や本人の語りで構成したビデオをメモリアルページから見られるものだ。

 同社はリアルの墓地事業も合わせるなど、メモリアルビジネスを多角的に展開して大きくなった。株式を公開して、現在、年間売上7160万ドル(約62億円)、従業員230人を抱える企業になっている。

ブログやSNSがメモリアルページに

 亡くなった人のブログやSNSをそのままメモリアルページにする例も増えてきている。2007年4月16日にバージニア工科大学で起こった銃乱射事件はそのはしりだろう。学生の銃乱射で教員5人と学生28人(自殺した容疑者を含む)の計33人が亡くなった痛ましい事件である。

 この犠牲者の多くがフェースブック(Facebook)のユーザーで、そのページは追悼ページとなった。フェースブックは通常、ユーザーが死亡するとアカウントは削除する規定なのだが、遺族や友人らの意向を受けて例外としたのだ。遺族や友人たちはアクセスしてメッセージを書き込めるようになっているという。同サービスはその後も続いており、専用の申請ページも用意されている。

 ブログ上の動画で故人の生き生きとした姿に会うこともできる。今年5月、ALS(筋萎縮性側索硬化症)との闘病の末、47歳で亡くなったコメディアン、カーラ・ジルベール・スミスさんの“天国からのメッセージ”は、YouTubeブログを通じて見ることができる。

 映像のスミスさんは、背中に羽、頭の上に光輪といういでたちだ。亡くなる1年前に撮影したもので、葬儀での公開のあと、家族の手でブログにアップされた。「楽しくやってるから心配しないで」と明るく語りかけ、ギャグも交えながら親しい人に感謝の言葉を告げるスミスさんの姿は、生前彼女を知らなかった人をも涙ぐませる。このビデオは評判を呼び、スミスさんは亡くなったあともファンを増やし続けている。

 こうしてインターネットは、亡くなった人と出会い、つながり続けられる場となっている。何年間も綴ったブログや、SNSの中に残った友人とのやり取りは、その人の生きた軌跡で、残された遺族や友人にとっても大切なものだ。

 そこでオンラインのユーザー情報を、本人の死後、どう扱うのかという問題がクローズアップされている。たいていの人は、自分が使うオンラインサービスのアカウントやパスワードを、家族にも教えないだろう。本人が突然死んでしまったら、そのブログは誰もアクセスできない宙ぶらりんの状態になってしまう。こうした問題に目を付け、死後を想定したアカウント管理や“遺言”サービスが徐々に増えている。

【次ページ】死んだ後のアカウント情報を適切に処理する“保険”

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