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  • 2011/08/18

スマートフォン連動の“超リアルタイムクーポン”で次の段階に進むグルーポン:○○はビジネスになるか

クーポンが小売りを変える!?

はやりのインターネット・クーポンサービスの中にあって、“元祖”グルーポン(http://www.groupon.com/)は、なお代表的ブランドとしてカテゴリをリードし続けている。IPOを申請して注目を集める一方、新タイプのクーポンサービス「Groupon Now!(日本語名:グルーポン・ナウ)」を投入し、さらにチェックイン位置情報サービスのfoursquareと提携して、時間区切りの「位置+クーポン」サービスに展開しようとしている。改めて、グルーポンの新しい試みを取り上げてみたい。

行宮翔太

行宮翔太

ローカルTV記者、全国紙記者を経て、ITやビジネス分野のライティングを手がける。NTTPCコミュニケーションズ運営時のCNET、(株)ガリレオの「Infostand」などで執筆。四半世紀以上前に数年間住んだインドが“IT先進国”になったことを、どうしても信じられない。

超リアルタイムクーポン「Groupon Now!」のパワー

 この連載で、驚異の急成長を遂げたグルーポンを取り上げたのが昨年6月。グルーポンはその秋には日本にも進出し、あっというまに誰もが知る有名企業となった。サービス開始後間もなく起こった「おせち事件」では批判を浴びたが、その後もマーケティングの努力を積み重ねてきた。

 そして米国では5月から、日本では7月28日から開始したのが、新サービス「Groupon Now!」(注:ちなみに「グルーポンなう」は別のサービス)である。

 Groupon Now!とは、比較的短時間の間にしか購入できないクーポンを提供するというもの。このサービスは同社が名を上げたもともとの「共同購入クーポン」サービスとはいくつかの点で大きく異なる。

 まず、共同購入ではなく1人だけで売買が成立するため、これまでのように買い手の人数がそろう必要がない。時間内なら確実に購入でき、「欲しいけど買えなかった」ということは起こらない。また、従来サービスが「1地域に1日1枚のクーポン」を原則としていたのに対し、同じ地域で同時にたくさん販売される。ただし、利用期限は即日で、しかも数時間(2時間から6時間程度)と非常に短い。

 このことから、Groupon Now!は、共同購入サービスのソーシャル的要素がなくなり、同時に非常にリアルタイム性が強いサービスとなっている。ユーザーはクーポンを見つけて購入し、その足で店に行って使える。あるいは店の近くでクーポンを購入して、即利用という使い方になる。また、クレジットカードの取り消し期限を活用しているらしく、使わなかった場合は買い主に返金される。

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Groupon Now!の利用画面。短時間しか使えないクーポンが確実に購入でき、さらに利用しない場合は返金される

 店側としては、利用期限を短く切ることができるため、繁忙時間帯を外したアイドル時間帯での販売が可能だ。たとえばレストランなら、昼食時間帯が終わって、夕方までの間に格安クーポンを設定して売り、店の稼働率を上げられる。売り方は数時間で、一瞬の販売。まさに正真正銘の「フラッシュ・マーケティング」ということになる。

位置情報とモバイルコマース

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iPhoneで利用した画面。スマートフォントとの相性が抜群によい
 Groupon Now!の機能は、スマートフォンと組み合わせたときに最も大きな威力を発揮する。位置情報と連動して、お得クーポンがあるかを簡単に探せるモバイルコマースのサービスになるからである。

 そのプロモーションビデオは、その雰囲気をよく表している。

 iPhoneを持った女性が街を歩きながら、通りにある店にどんなクーポンがあるのかをチェックしていく。ヨガのレッスン、美容室のメイクアップなど。それぞれ30%引き、15%引きで、販売時間が「残り1時間50分17秒」などと表示されている。彼女は結局、レストランのハンバーガーを購入。iPhoneアプリでボタンを押して、店の人にバーコードを表示した画面を見せ、端末で決済してもらう。うまいハンバーガーがお安く、簡単に買えた、というわけだ。

 このビデオでは、クーポンのある店にアイコンを重ねて表示して見せるなど、将来的なAR(拡張現実)のインターフェース統合も予感させている。

 従来型の1日単位のクーポン販売サービスを「daily-deal」というのに対して、この即時型販売サービスは「real-time deal」と呼ばれている。real-time dealであるGroupon Now!は、スマートフォンと連動することで強力なサービスとなるわけだ。

 こうした、スマートフォン、モバイル、即時購入・即時決済のサービスが、foursquareのチェックイン・サービスと親和性が高いことは言うまでもない。提携の内容は簡単で、foursquareのユーザーに対して、現在地周辺のGroupon Now!のサービス情報を表示するだけ。売買が成立すると、両社で利益を折半するという仕組みだ。

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