ネットワールドは、熊本県の済生会熊本病院に、ネットワールドが提供するストレージソリューション「EMC Avamar」を導入し、本稼働を開始したことを発表した。

　済生会熊本病院では医療のIT化に取り組んでおり、2011年10月には「VMware vSphere」による仮想化技術を取り入れ、病院情報システムの大規模な更新・新規構築を行っている。しかし、こうした取り組みによって、バックアップデータの容量と作業時間が大幅に増大し、従来型のバックアップソフトによる運用のままでは、日次のバックアップ作業が24時間掛けても終わらない可能性が生じてきた。そこで同病院では、大容量データを効率的に保存できる新たなバックアップシステムの構築に着手したという。

　今回構築されたのは、各種病院情報システムの重要データを保存するためのバックアップシステム。医療分野では画像などの大容量データを診断や治療に利用するため、バックアップ環境の最適化が重要な課題となっている。同病院では、「EMC Avamar」の特徴である重複除外機能を活用することで、バックアップデータ容量は90％の削減、作業時間についても17分の1に削減した。

　新バックアップシステムでは、「VMware vSphere」によって仮想化された病院情報システム用サーバ群のバックアップと、画像診断システムやファイルサーバなどのバックアップを「EMC Avamar」に集約・一元化している。前者については、200台以上の仮想サーバ群のバックアップを「EMC Avamar」エージェントで実施。システム規模が非常に大きいことから、各仮想サーバ上に「EMC Avamar」エージェントをインストールし、ゲストOSレベルでのバックアップを行うことで負荷軽減を図っている。また、後者については、ネットワークストレージのバックアップ標準プロトコルであるNDMPを利用したバックアップを行っている。