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  • 2014/06/02 掲載

Fitbit、Livescribe、PayPalが語る、ウェアラブルデバイスの今と未来

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ライフスタイルとITをつなげるウェアラブルデバイスは、起業家たちが先導、開拓してきた新しい分野だ。市場から大きな期待が寄せられる同分野の画期的な製品は、どのようにして誕生したのか。また、新興勢力に対して大手企業はどう受けて立つのか。新経済サミット2014のセッション「イノベーション - つながりゆく世界~ウェアラブルや近距離通信技術などのテクノロジーの変化がもたらす新しいライフスタイルとは?」で、Fitbit、Livescribe、PayPalの代表者が語る。
谷崎朋子

谷崎朋子

企業向けIT専門誌の編集記者を経て、フリーランスのライター兼翻訳家(英日)。ソフトバンク ビジネス+ITでは主に戦略やイノベーションなど経営施策に関連するIT関係の記事執筆を担当している。

ファッション性を備えたウェアラブルデバイス

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Fitbit Inc.
CEO 共同創業者
ジェームス・パーク氏
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 パソコン、インターネットの常時接続、モバイルデバイスと、IT技術は私たちの生活に浸透し、大きく変化させてきた。そして今、新たな波が押し寄せている。それが、ウェアラブルコンピューティングだ。

 新経済サミットのセッション「イノベーション - つながりゆく世界~ウェアラブルや近距離通信技術などのテクノロジーの変化がもたらす新しいライフスタイルとは?」では、その先駆者たちが登壇し、現在と未来を語った。

 まずは各社の紹介を兼ねたプレゼンテーションで、最初に口火を切ったのはFitbit Inc.(以下、Fitbit)の共同創業者兼CEO、ジェームス・パーク氏だ。Fitbitは、リストバンド型のワイヤレス活動量計だ。歩数や距離、消費カロリーを記録するほか、睡眠サイクルから睡眠の質を管理したり、友人などと共有してスコアを競うなど、さまざまな機能が利用できる。

 パーク氏によると、Fitbitのアイディアは2006年後半に浮かんだという。当時、遅ればせながら手に入れたWii Fitで遊んだパーク氏は、センサーやソフトウェアの組み合わせの妙や独自性に感銘を受け、このエクスペリエンスを携帯できないかと思い立った。

「ハードウェアの知識は、大学の講義でデジタル回路設計を学んだ程度。ほぼゼロに近い状態でした。でも、アイディアを具現化したいという熱い思いに突き動かされ、必要な知識を必死に学んだのです」

 2年間の開発期間を経た2008年9月、パーク氏たちはサンフランシスコで開催されたカンファレンスで発表することにした。講演後、2000台の予約注文が殺到した。

 当初はオンライン販売のみに絞っていたが、ウェアラブルコンピューティング分野への関心の高まりも加わり、注文数はうなぎ上りになった。2013年にはグローバルで直販を開始し、日本でも約600店舗で販売するなど、大きな成長を遂げた。

 さらに今年1月のCES 2014では、女性向けアパレルブランドのトリー・バーチとのコラボレーションで、ペンダントやブレスレットタイプのFitbitを開発すると発表。「ウェアラブルコンピューティングはメガネタイプが主流だが、そこに新しい風を吹き込みたい」(パーク氏)

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Livescribe
会長 兼 CEO
ジル・ブシャール氏
 続いてプレゼンテーションしたLivescribeの会長兼CEO、ジル・ブシャール氏も、ファッションとITの融合の恩恵を大いに受けたと明かす。

 Livescribeは、いわばペン型デバイスだ。紙に書いた文字をPCなどと同期してデジタル化するだけでなく、筆記中の会話を録音し、文字をタップして再生することができる。Wi-Fi接続型の「Livescribe Wifi」、USB接続型の「Echo」、さらに洗練された「Livescribe 3」の3種類を用意する。

「世界中の約3分の2の人は、依然として紙とペンでメモを取ります。この数字は過去から現在まで大きく変わりません。つまり、デジタル化されていない情報がまだ多くあるということ」と語るブシャール氏は、誰もが日常的に利用するペンをデジタルデバイス化し、長く愛してもらえる製品に仕上げることを目指した。

 製品発表時、ブシャール氏は同製品に反応したメディアのジャンルに新鮮な驚きを覚えたという。「当初はIT分野のニュースメディアのみと思っていましたが、ファッション誌やスポーツ雑誌などのライフスタイル系メディアがこぞって取り上げ始めたのです。ライフスタイルと技術の融合は始まった、そう実感した瞬間でした」

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PayPal
グローバルプロダクトソリューションズ
ヴァイスプレジデント
キャリー・コラジェイ氏
 最後は、オンライン決済プロバイダーのPayPal、グローバルプロダクトソリューションズ兼VIP、キャリー・コラジェイ氏が登壇した。ベンチャーから始まり、今や決済事業で15年以上の歴史を持つPayPalは、現在193か国、26通貨に対応し、1億4300万人が利用、年間18兆円/30億件相当の取引がPayPalを通じて決済されている。

 PayPalは、金融事業がコアビジネスと思われがちだが、本質はテクノロジー企業と、コラジェイ氏は言う。同社は、スタートアップ企業や小規模企業がクレジットカードの発行をなかなか受けられない問題や、インターネットの登場でeコマースを始めとする国際間取引の境界線が薄れゆく状況の中で生まれた。

 最近はヤマダ電機と提携し、スマートフォンアプリを使った「顔パス」決済の実験サービスを開始するなど、オフライン決済サービスにも注力している。「PayPalの目標は、財布のいらない世界にすること。消費者が望む支払い方法やデバイスに合わせて、多彩かつ柔軟な決済手段を提供していきます」

【次ページ】グローバルウェアラブル市場の課題

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