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  • 2015/12/18

フィットビットはなぜアップルを上回れたのか? ウェアラブルの隠れた王者の戦略とは

ウェアラブル市場でもっとも売れている企業はどこか? そう聞かれたら、Apple Watchで注目を集めたアップルと思われる方も多いかもしれません。しかし、その正解は今回ご紹介する「Fitbit(フィットビット)」です。米IDCが12月に発表した調査によれば、2015年第3四半期の世界のウェアラブルデバイス市場の出荷台数は2100万台で、シェア1位はフィットビットの470万台となりました(アップルは2位で390万台)。なぜフィットビットが世界トップなのでしょうか。その背景も含めて追ってみましょう。

フューチャーブリッジパートナーズ 長橋賢吾 編集:編集部 松尾慎司

フューチャーブリッジパートナーズ 長橋賢吾 編集:編集部 松尾慎司

2005年東京大学大学院情報理工学研究科修了。博士(情報理工学)。英国ケンブリッジ大学コンピュータ研究所訪問研究員を経て、2006年日興シティグループ証券にてITサービス・ソフトウェア担当の証券アナリストとして従事したのち、2009年3月にフューチャーブリッジパートナーズ(株)を設立。経営コンサルタントとして、経営の視点から、企業分析、情報システム評価、IR支援等に携わる。アプリックスIPホールディングス(株) 取締役 チーフエコノミスト。共著に『使って学ぶIPv6』(アスキー02年4月初版)、著書に『これならわかるネットワーク』(講談社ブルーバックス、08年5月)、『ネット企業の新技術と戦略がよーくわかる本』(秀和システム、11年9月)。『ビックデータ戦略』(秀和システム、12年3月)、『図解:スマートフォンビジネスモデル』(秀和システム、12年11月)。
ホームページ: http://www.futurebridge.jp

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フィットビット(Fitbit)はアクティビティトラッカーを手がける企業だ

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 フィットビットとはどんな会社か? 一言でいえば、「活動量計(以下、アクティビティトラッカー)」を販売する会社です。アクティビティトラッカーとは、文字通り、人間の活動量を計るデバイスです。たとえば、歩数を計るのも、寝ている間の睡眠を計るのもそうです。

 具体的にフィットビットが販売するアクティビティトラッカーは、Zip、One、Flex、Charge、Charge HR、Surgeの6種類です。一言にアクティビティトラッカーといっても、59ドル(1ドル120円換算で7,080円)のZipでできることは、歩数・カロリー・距離・歩いた階段の計測に時計機能のみで、最上位機種のSurgeでは、GPS機能、心拍数、睡眠時間の計測など多機能におよびます。

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フィットビットが提供するアクティビティトラッカー
(出典:フィットビットのホームページ)


スマホとの連携が転機となったアクティビティトラッカー

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フィットビットのアプリ
 こうしたアクティビティトラッカーにおいて、一つの転機が起こりました。それがスマートフォンの登場です。今でこそ、歩数計とスマホとの連携、睡眠時間との連携などは当たり前となりつつありますが、アクティビティトラッカーを捉えるうえで重要な転機と言えます。

 たとえば、歩数計を購入したとして、毎日の歩数を計っても、結局、その歩数計だけで完結してしまいます。したがって、過去の歩数を見たい、体重との関連を調べたいという場合は、毎日の歩数をパソコンなどに記録、もしくはUSB接続でデータをダウンロードするといった作業が必要になります。

 一方、スマホの場合、あるアクティビティトラッカーに対応するアプリをダウンロードすれば、そのデバイスを利用するたびに、スマホにその活動量が蓄積されます。そして、その活動量を蓄積することで、1年間の睡眠パターンの把握、あるいは、1年間の平均歩数の把握といった日々の行動パターンをより詳細に把握し、健康管理などに役立たせることができます。

 フィットビットでも、ダッシュボードという形で、歩数、歩いた距離、消費したカロリー、あるいは機種によっては心拍数などを計測した結果をアプリに集約します。そして、アプリ上でこれまでの推移などを確認、あるいはフィットビットには食事を記録する機能があるので、摂取したカロリーと消費したカロリーを記録する、いわゆる、レコーディングダイエットといった用途に利用します。くわえて、フィットビットは専用アプリだけではなく、たとえば、ジョギングアプリの「Runkeeper」(ランキーパー)とフィットビットが連携して、ランニング機能に心拍数の計測を追加することもできます。

【次ページ】アクティビティトラッカーとスマートウォッチはどう違うのか?

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