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- 2015/05/20 掲載
ブランドデビットカードとは何か? クレジット、プリペイドに続く国際ブランド第三の矢
デビットカードは即時決済、そのメリットは?
2014年は、ブランドプリペイドカードが決済業界では話題をさらった1年だった。ブランドプリペイドは、事前にお金をチャージしておけば、VisaやMasterCard、JCBといった国際ブランドのネットワークをそのまま活用できるのが特徴だ。2013年までは、「バニラVisa」、「V@PreCa」、「e-さいふ」など、インターネット上での利用に限られるカードが多かったが、リアルでもネットでも利用できるKDDIの「au WALLET」の登場により、消費者の認知度は急激に高まった。2015年に入ってもJCBがコメリと提携して「アクアカード」、ソフトバンク・ペイメント・サービスが「ソフトバンクカード」を発行するなど、カードのラインアップは国内でも徐々に増えている。
1.国際ブランドのネットワークが利用可能
国際ブランドのデビットカードは、ブランドプリペイド同様に、カード券面にブランドマーク、カード番号、有効期限などが記されており、世界各国の国際ブランドのネットワークがそのまま利用できる特徴がある(Visaは約3,810万店、JCBは約2,700万店)。
2.与信・審査不要で利用可能
また、通常のクレジットカードとは異なり、デビットカード発行時は、原則として審査・与信がなく、クレジットカードを持てない若年層、高齢者なども所有できる。たとえば、楽天銀行では「審査のいらないVisaカード」として、ブランドデビットカードを訴求している。
先進国ではクレジットの伸びは鈍化していると言われており、与信商品ではないデビットやプリペイドが市場をけん引していくとの声もある。国内ではクレジットカードの稼働率は高まっているものの、発行枚数は伸びておらず、今後、残高の範囲内で利用できるデビットやプリペイドを保有する人が増えると思われる。
3.残高の範囲内で利用可能
カード利用者にとっては、残高の範囲内の利用となり、使いすぎる心配がないというメリットがある。「後払い」のクレジットカードは使いすぎのリスクがあるなどの理由で持ちたくない、また何らかの理由で持てない人もいるが、ブランドデビットなら現金と同じ感覚で利用可能だ。
4.海外の提携ATMから現地通貨を引き出し可能
国際キャッシュカードとして、世界中の提携ATMで自分の預金を現地通貨で引き出すことが可能だ。たとえば、Visaデビットは世界200カ国以上の国と地域、JCBデビットでも海外のJCBまたはCirrusマークのあるATMで現金の引き出しが可能となっている。
【次ページ】ブランドデビットのさらなる普及に向けた3つの課題とは?
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