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  • 2016/03/10

なぜドイツのファッションEC「Zalando」はZOZOTOWNの7倍も売り上げているのか

イギリスを含むヨーロッパ諸国で、ファッション系オンラインECビジネスとして大成功を収めている企業がある。それが「Zalando(ザランドゥ)」だ。日本のアパレルECといえば、スタートトゥデイが運営する「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」が有名だが、Zalandoの売上規模はZOZOTOWNの7倍にものぼる。なぜZalandoは欧州で大成功を収めているのか。英国在住のライターが現地よりレポートする。

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国内絶好調のZOZOTOWNも海外展開では苦戦

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ファッションEC専門サイトとしては日本最大規模にまで上り詰めたZOZOTOWN
 日本で人気のファッションECサイトといえば、多くの人が「ZOZOTOWN」の名を挙げるだろう。同サイトを運営するスタートトゥディ社の前澤 友作社長はその独特の感性と才能で、同サイトを大手ファッション通販サイトに育て上げた。

 弱冠20歳で輸入レコード・CD販売事業をスタートさせ、3年後には有限会社スタートトゥディを設立、さらに2年後には株式会社に改組した。2007年にはマザーズに上場、2015年3月期には売上高411億8,200万円と国内最大級のファッションECビジネスに発展させた。社員数は連結で773名、2016年3月期も連続最高益を更新する見込みとなっている。

 さらに「1日6時間労働」の導入、SNSでの拡散による宣伝効果を狙って10周年記念として事前予告なしで行った「商品2万点0円販売」、学歴や経験よりもやる気や実力を重視した人選、若年層を積極的に雇用し、社員の平均年齢は20代後半と、社会へのアピール力と同時に独特の経営手腕も光る。メディアにも頻繁に登場する前澤氏は、既存の概念にとらわれない斬新な策を次々と打ち出し、そのなかからヒットを生み出す手法を得意とする。

 2013年秋にリリースされた着こなし情報アプリ「WEAR(ウェア)」などはその典型だろう。サービス開始から5か月で200万ダウンロードを記録した日本最大のファッションコーディネートアプリである。アパレル店員から子ども、人気モデルまでをファッションリーダーとして囲い込み、手を伸ばせば届きそうな着こなしを提案し、若者に受け入れられた。

 その一方で、苦戦しているのが海外事業だ。2011年にソフトバンクと香港に合弁会社を設立するも、2013年には清算。同2011年には、日本語だけでなく、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語、英語に対応した海外向けの「ZOZOTOWN.com」を立ち上げたが、こちらは2014年5月にひっそりと閉鎖している。実際、会員の属性でも、「海外」は0.6%にとどまっている。

ヨーロッパ最大級のオンラインファッションサイトZalando

 これに対して、欧州を中心に爆発的に普及しているネット通販サービスがある。ドイツに本社を置くファッションECの「Zalando」だ。2008年創業と比較的新しい会社ではあるが、今やドイツ、オーストリア、スイス、フランス、ベルギー、オランダ、イタリア、スペイン、ポーランド、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ノルウェー、イギリスとヨーロッパ諸国14か国での衣料品のオンライン販売を行うほか、世界各地に子会社を持つ。

 社員数4,000人、うちフルタイムは1,000人、平均年齢29歳と若い点はゾゾタウンと類似している。英国に住む筆者も頻繁に利用しているが、ハイストリートファッションから一流ブランドまで国内外のブランド1,500の商品を取り扱っており、品ぞろえは申し分ない。

 2014年の売上高は2,745億円と、スタートトゥデイのおよそ7倍。Zalandoは取り扱う国数が多いとはいえ、人口やファッションへの消費金額からみれば、日本のほうが市場的に見劣りしているとは言えない。にも関わらず、なぜこれほどの成長を遂げたのか。

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Zalandoの売上高推移

 このドイツ系ECサイトの魅力は大きく4つに分けられる。それぞれ順に見ていこう。

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