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- 2017/05/10 掲載
世界シェアNo.1のVisaがインフラにDockerを採用した理由
ITジャーナリスト/Publickeyブロガー。大学でUNIXを学び、株式会社アスキーに入社。データベースのテクニカルサポート、月刊アスキーNT編集部 副編集長などを経て1998年退社、フリーランスライターに。2000年、株式会社アットマーク・アイティ設立に参画、オンラインメディア部門の役員として2007年にIPOを実現、2008年に退社。再びフリーランスとして独立し、2009年にブログメディアPublickeyを開始。現在に至る。
基調講演で公開された内容をまとめました。
プロビジョニングに時間がかかり、パッチ対応なども負担に
発表を行ったのは、Visa Global Head of Infrastructure and Operations、Swamy Kocherlakota氏。以下は彼の発言の概要です。Visaはグローバル企業であり、176の通貨に対応し、1年で130ビリオンドルのトランザクションと5.8トリリオンドルの支払いを処理している。
電子的支払い手段をどこでも、誰にでも提供することで世界はより安全なものになり、またそれをAPIで利用できるようなオープンプラットフォームを目指している。
数年前、われわれの仮想化という単独のソリューションを用い、インフラを最大90にまで分割して利用していた。
このとき、プロビジョニングには数日から数週間かかり、パッチ対応は手間のかかるものだった。
と同時にこのあいだにもインフラは拡大し、ビジネスも成長した結果、メンテナンスウィンドウは狭まり、パッチやメンテナンスも負担になっていく一方、それを担当する人数は増えなかった。
効率性は失われていき、ハードウェアの調達から設置に3カ月、ソフトウェアなどをインストールして実戦投入にまた3カ月かかる一方で、インフラの90%で利用率が15%以下となっていた。
Dockerにより運用と管理が標準化されシンプルに
この状況をDockerとマイクロサービスで打破しようとした。これで得られるものは、開発者の生産性 や、またもっとも重要なのはプラットフォーム全体で構成やパッケージング、デプロイなどの標準化であり、ライフサイクル全体で管理がシンプルになることだ。
トランザクション処理とリスク判断システムの2つについて、Docker対応を進めた。
このときカギとなったアーキテクチャの判断は、ベアメタルにするか仮想化にするか、ここはベアメタルを採用した。また数あるエコシステムのなかからなにを選択するか、ネットワークアーキテクチャをどうするか、セキュリティをどう実装するか、などだった。
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